自宅で旅行気分! 国際線で出される豪華機内食「スーラモッカ」を食べてみた
食楽web
コロナ禍によって、事実上、海外旅行に行けなくなっている今。スイス・チューリッヒに本社を持つ世界最大のエアラインの機内食専門会社『ゲートグルメ』では、国際線の機内食で採用されるメニューを一般向けに「WRLD FLVRS(ワールドフレーバー)」として販売中です。
世界各国のエアラインはもちろん、政府専用機にも採用されるほど味の信頼度の高い同社。和洋中からエスニックまで、一流のシェフが監修・調理したメニューばかりをラインナップしていますが、このうち、今回は耳慣れない「スーラモッカ」というスイス風牛肉煮込みをチョイス。取り寄せて食べてみることにしました!
4つの梱包で分かれてはいるが、1つの鍋で一気に湯煎できる!
「スーラモッカ」は4つの梱包で分かれていました
オーダー後、数日で届いた「スーラモッカ」。メインとなる「スイス風牛肉の煮込み」のほか、添え物の「マッシュポテト」「赤キャベツブレイズ&栗」、そして盛り付け後、最後にかける「ブラーデンソース」の4つに梱包が分かれていました。
この4つの梱包、いずれも「袋のまま85度の湯煎で、約15分間温めていただく」もの。これなら一気に同じ鍋で湯煎することができるため、調理は実に楽そうです。
いたって簡単な湯煎ではあるものの、絶対に注意すべき2点!
1つの鍋で4梱包分を一気に湯煎できるのが嬉しいです
さっそくお湯を沸かし、4つの梱包を湯煎していきます。別途作り方のコツによれば、これらを湯煎する際、特に「スイス風牛肉の煮込み」の梱包では、一度85度まで沸騰させた後は、温度が上がらないようにしなければいけないとのこと。高温度で湯煎し続けると、肉が硬くなってしまうからだそうです。
この点は少々気を使うところではありますが、これ以外はいたって簡単。お湯を温め、温度を調整した後、4つの梱包を一気に入れ湯煎していきます。
湯煎した後、「スイス風牛肉の煮込み」の肉汁をドボドボと捨てます
そして、注意すべき点がもう一つ。湯煎し終えた4つの梱包のうち、メインの「スイス風牛肉の煮込み」は梱包から肉汁を捨てる必要があります。煮詰まった肉汁は「スーラモッカ」としては不必要で、味が変わるからのようです。いかにも美味しそうな肉汁で、なんだか捨てるのがもったいないようにも思いますが、指定通り肉汁は綺麗サッパリ捨てました。
四位一体となり、未知の味を楽しませてくれる「スーラモッカ」
完成した「スーラモッカ」
肉汁を捨てた後、盛り付けに入ります。まず、「マッシュポテト」「赤キャベツブレイズ&栗」をお皿に敷いた後、その上に「スイス風牛肉の煮込み」を乗せ、最後に「ブラーデンソース」を全体に垂らします。
この時点で、料理全体から赤ワインの芳醇な香り、そしてそれを優しく包んでくれるようなマッシュポテトのフレッシュな香りが漂ってきます。
さっそく未知の味「スーラモッカ」をいただきます。
まずメインとなる「スイス風牛肉の煮込み」。丁寧な火加減でじっくり煮込まれていることがよくわかる柔らかさであり、赤ワインの風味によって肉の臭みはいっさい感じません。
また、「ブラーデンソース」は、ミルポワ(赤ワインと野菜類、スパイスなどの素材)ベースのせいか、どことなく甘さと塩っけが入り混じった奥深い風味で、繊細な「スイス風牛肉の煮込み」にアクセントを与えています。
さらに副菜の「赤キャベツブレイズ&栗」は、赤ワインのパンチを一口目に感じながらも、野菜の酸味、栗の甘みが後からジワジワと口の中を覆う印象で、これまでに食べたことがない美味しさです。
これらの個性的な3つの料理を調和させるのが「マッシュポテト」で、キメ細かくマッシュされたじゃがいもと生クリームなどの融合で、口あたりの優しい味を表現しています。
梱包の裏面には、使われている素材・調理方法が細かく記載されています
湯煎による簡単な調理なので、正直「簡便食品みたいな感じだったらイヤだな」と思うところもありましたが、実際に口にしてみての感想は完全なる本格料理。言われなければ「湯煎で作った」とはまず気づかない味です。
四位一体となり、独特の風合いを織りなすスーラモッカでしたが、パンやワインなどのお酒との相性も抜群。まるでスイスにいるかのような気分を味わうことができました。
気になるお値段は2人前で4200円(税別)で、送料も含め考えれば、なかなかの良いお値段ではあります。しかし、このクオリティであれば十分納得です。特別な日の御馳走や、大切な方へのプレゼントに最適のアイテムだと思いました。
一流シェフの調理と、独自の低温真空調理によって、贅沢な味を実現!
「WRLD FLVRS(ワールドフレーバー)」の公式サイト。「スーラモッカ」以外にも様々な機内食を販売中
最後に「スーラモッカ」の特徴と、「WRLD FLVRS」の成り立ちについて、商品を展開するゲートグルメジャパンの担当者の方に話を聞きました。
「スイスは26の州があり、各州ごとに地域の特産品が200~300あります。ソーセージ、チーズなどが有名ですが、料理そのものはドイツ・フランス・イタリア・オーストリアなどの周辺国からの影響を受けたものが多いです。
こういったなか、『スーラモッカ』はスイスの郷土料理で、赤身と脂身のバランスが絶妙なビーフショートリブを、赤ワイン・香味野菜・香り高い香辛料を合わせたマリネ液に2~3日間漬け込み、両面をローストしてから低温でじっくり16時間真空調理したものです。もちろん監修・調理はスイス人の一流シェフが行っています。
弊社で培ったてきた、“旨みをしっかりと閉じ込める”Sous Vide Cooking技術 (低温真空調理)によって、ご家庭でもファーストクラスでご提供するものと遜色なく楽しめる味を実現しています」(ゲートグルメジャパン・担当者)
「スーラモッカ」がこれだけ美味しいのだから、和洋中と展開される『WRLD FLVRS』の他の料理も食べたくなるほどでした。本当に美味しく、特別な味を楽しめるはずですので、是非一度チェックしてみてください。
(撮影・文◎松田義人)
●DATA
「WRLD FLVRS(ワールドフレーバー)」
https://wrld-flvrs.com/jp/