テレビはもう買いたくない人のために! PCでテレビ視聴する方法
自宅にテレビを持っていない、テレビを持たないという人が増えている。
しかし、テレビを見ないのか? といえば、そうとも言えない。
いま、テレビを見る人は、大きく2つに分類できると言える。
・1つは大画面でシアターのようにして視聴を楽しむ人。
・1つはスマートフォンやパソコンを使って見る人。
現在のテレビの売れ行きを見ても、売れ筋は50インチや60インチといった大型テレビが主力で売れている一方、19インチや13インチといった小さなテレビも人気がある。
テレビを買わない人は、テレビが小さくていいなら、わざわざテレビを買わなくても、パソコンやタブレット、スマートフォンで見ればいいと考える。
ただパソコンやスマートフォンなどでは、ネット配信されている放送は簡単に見られるが、地上波やBS放送を見るためには一工夫が必要となる。
パソコンでテレビを見るオススメの方法を2つ紹介しよう。
●コンパクトで手軽なUSB接続チューナー
まずもっとも簡単な方法は、PCのUSB端子に接続するチューナーだ。
多くの製品はアンテナが内蔵されており、PCに接続して専用のアプリをインストールすることで視聴できる。
このタイプのメリットは、何よりも簡単で手軽なこととだ。
ノートPCを使えば、場所を選ばず、どこでも見られるので便利だ。
旅行や出張で普段、自分が住んでいない地方でも、その土地のローカル番組を楽しむことができる。
ただし欠点もある。
・アンテナが小さいため、屋内では窓際でなければ電波が届きにくい
・受信が不安定になることもある
・快適に見るためにはかなり良好な条件の場所にいる必要がある
また、BSやCS放送は見られず、地上波に限られることもマイナスポイントだ。
PIXLAのXit Stick (XIT-STK110-LM)。アンテナを内蔵し、どこでも手軽にテレビを見られる。直販価格9,980円。
http://www.pixela.co.jp/products/xit/stk110/spec_stk110lm.html
なおこの種のアンテナ内蔵チューナーには「フルセグ」と「ワンセグ」の2種類があり、ワンセグは一昔前、スマートフォンによく搭載されていたが、フルセグに比べて不安定で画質も劣る。購入するのであればフルセグを選ぼう。
屋内をメインで使うのであればアンテナ線を接続できる機種を使おう。
PIXLAのXit Stickのようにアンテナを内蔵しながら外部アンテナ線の接続もできる機種もある。これなら電波は安定するが、機動力はほぼなくなる。自宅の机の上で見る、そんな使い方になる。
室内ではアンテナを接続すれば安定して視聴できるようになる。
●最強!?「nasne」の復活!
テレビを見るのはいつも自宅の机の上というのであれば、据え置き型のチューナーを使うとより安定して多くの機能を使える。
簡単に言えば、家のアンテナ線とチューナーをつなぎ、チューナーとPCをつないでテレビを見ることになる。
「PCでテレビを見る方法」ならこちらが本命だ。
PCでテレビを見たいという需要は多く、この種の製品は以前からイロイロと出回っていた。ただ設定が難しかったり、アプリが使いにくかったりと、これといった決め手が存在しなかった。
そこに1つ、「nasne」(ナスネ)という録画機能の付きネットワークにも対応したテレビチューナーが現れ、人気を博していた。
nasneは2012年にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売された製品で、PlayStation 3(PS3)、PlayStation 4(PS4)と接続して使えるハードディスクレコーダーのような機種だ。LAN経由で接続し、PS3やPS4を通じてテレビに映像を映し出すことができる。
このnasneはPS3やPS4を持っていなくても、PCやスマートフォンでも使える。
そのためより多くのユーザーに利用されていた。
ところがnasneは2019年に惜しまれつつ製造・販売を終了してしまった。
しかし今年2021年3月に、nasneをPC周辺機器メーカーで知られるバッファローが復活させた。復活が報じられたとき、ネットが騒然としたほど今でも人気は高く、多くのユーザーに望まれていたことがわかる。
バッファローが復活させたnasne。
https://www.buffalo.jp/nasne/
nasneは、自宅のテレビアンテナ線をつないで、LANケーブルをインターネットのルーターにつなぐ。これだけでPCやスマートフォンからテレビ視聴も予約録画もできてしまう。
・BSやCS放送にも対応
・予約録画できる
・録画した番組を持ち出せる
・外出先からnasneで受信できるテレビ放送をインターネット経由で見られる
最初に紹介したUSB接続の小型チューナーとは逆に、地方にいても自宅の地域で放送されている普段の番組を見られる。
何なら海外にいても自宅のテレビが見られてしまう。凄過ぎるのだ。
nasneでテレビを見る場合、
PCであれば、
「PC TV Plus」(3,300円〜)
スマートフォンやタブレットであれば、
「Video & TV SideView」(視聴プラグイン600円。2021年7月から無料化予定)
これらのアプリを使えば簡単にテレビが見られる。
アプリは有料だが廉価で買い切り型なのでそれほど負担には感じないだろう。
nasneのPC用アプリ「PC TV Plus」。
視聴や番組表をはじめ、番組検索や視聴予約などあらゆる機能を画面から操作できる。
筆者はSIE時代から愛用しているが、10年近く経ってもまったく壊れる気配もなく、何よりいつでもどこでも見られる。また帰りが遅くなって見られない番組は、出先からスマートフォンで録画予約をして、出張先でも録画した番組や放送中の番組をホテルのLANにつないだPCで見るといった芸当もできる。
もはや便利すぎて手放せない。
2021年3月に復活発売された直後から品薄状態が続いているが、遠くないうちに安定して供給されるようになるだろう。
家電メーカーで発売しているネットワーク対応のHDDレコーダーやBlu-rayレコーダーでも同じようなことは可能なのだが、高価だったり、テレビありきだったり、遠隔視聴には月額課金が必要だったり、異なるメーカー製品との相性が悪かったりと、使い勝手に不満が残る。
その点、nasneは「PCでテレビを見る」ために欲しいことはすべて揃っているし、2TBで直販価格29,800円と手が届く価格設定もうれしい。
これから「PCでテレビを見たい」と思う人は検討して損はないはずだ。
なおnasneは、品薄のため一部ネット通販などではプレミア価格で高値転売も横行しているので注意してほしい。
執筆 八木 重和
しかし、テレビを見ないのか? といえば、そうとも言えない。
いま、テレビを見る人は、大きく2つに分類できると言える。
・1つは大画面でシアターのようにして視聴を楽しむ人。
・1つはスマートフォンやパソコンを使って見る人。
現在のテレビの売れ行きを見ても、売れ筋は50インチや60インチといった大型テレビが主力で売れている一方、19インチや13インチといった小さなテレビも人気がある。
テレビを買わない人は、テレビが小さくていいなら、わざわざテレビを買わなくても、パソコンやタブレット、スマートフォンで見ればいいと考える。
ただパソコンやスマートフォンなどでは、ネット配信されている放送は簡単に見られるが、地上波やBS放送を見るためには一工夫が必要となる。
パソコンでテレビを見るオススメの方法を2つ紹介しよう。
●コンパクトで手軽なUSB接続チューナー
まずもっとも簡単な方法は、PCのUSB端子に接続するチューナーだ。
多くの製品はアンテナが内蔵されており、PCに接続して専用のアプリをインストールすることで視聴できる。
このタイプのメリットは、何よりも簡単で手軽なこととだ。
ノートPCを使えば、場所を選ばず、どこでも見られるので便利だ。
旅行や出張で普段、自分が住んでいない地方でも、その土地のローカル番組を楽しむことができる。
ただし欠点もある。
・アンテナが小さいため、屋内では窓際でなければ電波が届きにくい
・受信が不安定になることもある
・快適に見るためにはかなり良好な条件の場所にいる必要がある
また、BSやCS放送は見られず、地上波に限られることもマイナスポイントだ。
PIXLAのXit Stick (XIT-STK110-LM)。アンテナを内蔵し、どこでも手軽にテレビを見られる。直販価格9,980円。
http://www.pixela.co.jp/products/xit/stk110/spec_stk110lm.html
なおこの種のアンテナ内蔵チューナーには「フルセグ」と「ワンセグ」の2種類があり、ワンセグは一昔前、スマートフォンによく搭載されていたが、フルセグに比べて不安定で画質も劣る。購入するのであればフルセグを選ぼう。
屋内をメインで使うのであればアンテナ線を接続できる機種を使おう。
PIXLAのXit Stickのようにアンテナを内蔵しながら外部アンテナ線の接続もできる機種もある。これなら電波は安定するが、機動力はほぼなくなる。自宅の机の上で見る、そんな使い方になる。
室内ではアンテナを接続すれば安定して視聴できるようになる。
●最強!?「nasne」の復活!
テレビを見るのはいつも自宅の机の上というのであれば、据え置き型のチューナーを使うとより安定して多くの機能を使える。
簡単に言えば、家のアンテナ線とチューナーをつなぎ、チューナーとPCをつないでテレビを見ることになる。
「PCでテレビを見る方法」ならこちらが本命だ。
PCでテレビを見たいという需要は多く、この種の製品は以前からイロイロと出回っていた。ただ設定が難しかったり、アプリが使いにくかったりと、これといった決め手が存在しなかった。
そこに1つ、「nasne」(ナスネ)という録画機能の付きネットワークにも対応したテレビチューナーが現れ、人気を博していた。
nasneは2012年にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売された製品で、PlayStation 3(PS3)、PlayStation 4(PS4)と接続して使えるハードディスクレコーダーのような機種だ。LAN経由で接続し、PS3やPS4を通じてテレビに映像を映し出すことができる。
このnasneはPS3やPS4を持っていなくても、PCやスマートフォンでも使える。
そのためより多くのユーザーに利用されていた。
ところがnasneは2019年に惜しまれつつ製造・販売を終了してしまった。
しかし今年2021年3月に、nasneをPC周辺機器メーカーで知られるバッファローが復活させた。復活が報じられたとき、ネットが騒然としたほど今でも人気は高く、多くのユーザーに望まれていたことがわかる。
バッファローが復活させたnasne。
https://www.buffalo.jp/nasne/
nasneは、自宅のテレビアンテナ線をつないで、LANケーブルをインターネットのルーターにつなぐ。これだけでPCやスマートフォンからテレビ視聴も予約録画もできてしまう。
・BSやCS放送にも対応
・予約録画できる
・録画した番組を持ち出せる
・外出先からnasneで受信できるテレビ放送をインターネット経由で見られる
最初に紹介したUSB接続の小型チューナーとは逆に、地方にいても自宅の地域で放送されている普段の番組を見られる。
何なら海外にいても自宅のテレビが見られてしまう。凄過ぎるのだ。
nasneでテレビを見る場合、
PCであれば、
「PC TV Plus」(3,300円〜)
スマートフォンやタブレットであれば、
「Video & TV SideView」(視聴プラグイン600円。2021年7月から無料化予定)
これらのアプリを使えば簡単にテレビが見られる。
アプリは有料だが廉価で買い切り型なのでそれほど負担には感じないだろう。
nasneのPC用アプリ「PC TV Plus」。
視聴や番組表をはじめ、番組検索や視聴予約などあらゆる機能を画面から操作できる。
筆者はSIE時代から愛用しているが、10年近く経ってもまったく壊れる気配もなく、何よりいつでもどこでも見られる。また帰りが遅くなって見られない番組は、出先からスマートフォンで録画予約をして、出張先でも録画した番組や放送中の番組をホテルのLANにつないだPCで見るといった芸当もできる。
もはや便利すぎて手放せない。
2021年3月に復活発売された直後から品薄状態が続いているが、遠くないうちに安定して供給されるようになるだろう。
家電メーカーで発売しているネットワーク対応のHDDレコーダーやBlu-rayレコーダーでも同じようなことは可能なのだが、高価だったり、テレビありきだったり、遠隔視聴には月額課金が必要だったり、異なるメーカー製品との相性が悪かったりと、使い勝手に不満が残る。
その点、nasneは「PCでテレビを見る」ために欲しいことはすべて揃っているし、2TBで直販価格29,800円と手が届く価格設定もうれしい。
これから「PCでテレビを見たい」と思う人は検討して損はないはずだ。
なおnasneは、品薄のため一部ネット通販などではプレミア価格で高値転売も横行しているので注意してほしい。
執筆 八木 重和