指先で描く世界 全盲画家・鈴木敏之氏回顧展 宇都宮
鹿沼市を拠点に活動した全盲の画家故鈴木 敏之氏の回顧展が、宇都宮市内のギャラリーで開かれています。
満月が、あたりをほのかに照らし、夜の静寂に包まれる様子が色鮮やかに描かれているこちらの油絵のタイトルは「露月夜」です。
宇都宮市のギャラリーアートライブラリーで開かれているこの絵画展は、鈴木氏が残し所蔵されている100点の作品のうち油絵など16点が展示されています。
鈴木氏は2歳のときに、はしかにかかり左目を失明。その後、結核で21歳のときに右目も失明して全盲となりました。
しかし、心に光を灯し画家への夢を実現させ戦後、父の実家である鹿沼市で創作活動を始めました。
粘土を使ってデッサンを行い、指先の感触を頼りにその粘土をなぞりながら指で色を塗っていきます。
指を目にして数々の風景画や静物画を生み出しました。
この絵画展は宇都宮市のギャラリーアートライブラリーで6月18日まで開かれています。