一般的な実用車でも3万円から10万円ほどの査定ダウン!

 年々減少している日本での喫煙率。愛煙家にとっては屋外で喫煙できる場所はどんどん減少し、外食産業でも全面禁煙の店舗が増加しており、肩身の狭い状況が続いていることだろう。

 そんな愛煙家にとって、プライベートな空間となる愛車のなかは気兼ねなくタバコを楽しむことができる貴重なスペースとなっている。

 しかし、その愛車も売却する段階となると“喫煙車”であることを理由に下取り額が下がってしまうことも珍しいことではないのだ。

 タバコの煙というのはいうまでもなく気体であるため、車内の隅々までいきわたってしまう。とくに窓を閉め切った状態であれば、インパネの奥など絶対に手が届かない場所にまで入り込んでしまうことになるだろう。そしてカーペットなどの布地に吸着し、いつまでも取れることのない頑固なタバコ臭となってしまうというワケだ。

 タバコ臭は日常的に喫煙しているユーザーにとっては気にならないレベルであっても、普段タバコを吸わないユーザーからすれば非常に気になるもの。そして簡単に消すことができないものという2点が、査定の下がる大きな要因ということになる。

 その査定額は車両によっても前後するが、一般的な実用車であっても3万円から10万円ほどの査定ダウンになることが多いと言われている。もちろんタバコ臭の度合いにもよるが、車内でタバコを吸うことは売却のことを考えるとマイナスでしかないということは間違いないところだ。

 ちなみに最近では煙や臭いの少ない電子タバコも人気となっているが、紙巻きタバコに比べれば煙と臭いが少ないだけであり、車内への臭いの付着は避けられない。そのため、電子タバコしか吸っていないから安心ということにはならないので注意が必要だ。

 限定された車内でくらい好きなだけタバコを吸いたいという愛煙家の気もちもわかるが、タバコのヤニがホコリを吸着し、車内の電装品などのトラブルに発展したケースも存在するため、愛車を大切にしたいと考えるのであれば、車内での喫煙もほどほどにしたいところである。