19年はMVP森、20年は盗塁王周東…「年男」はブレークの予感、丑年の期待は?
20年は巨人岡本が2冠に、19年はソフトバンク高橋礼が新人王
2021年は丑年。プロ野球界でも、1997年生まれと、1985年生まれの選手が“年男”になる。36歳を迎える選手たちは大ベテランの域に入っていく一方、24歳となる選手の中には大きく飛躍するケースも。直近を見ても「年男」たちがその年の球界を席巻している。
2020年は、1996年生まれの選手たちの台頭が目立ったシーズンに。ソフトバンクの周東佑京内野手は50盗塁をマークし、史上初となる育成出身の盗塁王を獲得した。13試合連続盗塁の“世界記録”も樹立。主に二塁のレギュラーとして103試合に出場し、打率.270、1本塁打27打点と台頭した。
さらにソフトバンクでは、栗原陵矢捕手もブレーク。118試合に出場し、打率.243、17本塁打73打点と勝負強い打撃を見せた。さらに巨人との日本シリーズでは、初戦に4打点を挙げるなどシリーズ通算打率.500をマークし、MVPに輝いた。
リーグ連覇を果たした巨人でも、4番の岡本和真内野手が自身初の本塁打王と打点王のタイトルを獲得した。118試合に出場し打率.275、31本塁打、97打点。3年連続30発の「2代目若大将」が勲章を得たシーズンだった。
21年にブレーク期待の筆頭は西武高橋か、15年高卒ドラ1組の奮起も待たれる
さらに2019年も、1995年生まれの年男たちが活躍した。西武の森友哉捕手は135試合に出場して23本塁打、105打点、打率.329で首位打者を獲得。ベストナインに選出され、リーグ連覇の立役者としてMVPにも輝いた。
3年連続の日本一となったソフトバンクでは、サブマリンの高橋礼投手が先発ローテの一角として台頭。23試合に登板し、チーム2位の12勝を挙げて新人王に選ばれた。さらに楽天の松井裕樹投手は38セーブを挙げ、自身初のタイトルとなる最多セーブを獲得。オリックスの山岡泰輔投手は13勝4敗、防御率3.71で勝率1位のタイトルを得た。
では今年、丑年にブレークが期待される年男は誰か――。その筆頭格と言えそうなのが、西武の高橋光成投手。プロ6年目の昨季は20試合に先発し、チームトップの8勝をマーク。後半戦には2度ノーヒットノーランに迫るなど覚醒の予感を漂わせた。リーグ王者奪還を掲げて臨む今季は、エースとして獅子奮迅の活躍が求められる。
一方、2019年に中継ぎとして頭角を現しながら2020年は1軍登板ゼロに終わったソフトバンクの高橋純平投手は、復活を期すシーズンになる。さらに高橋純と同じ2015年高卒ドラフト1位の中日・小笠原慎之介投手、ロッテ・平沢大河内野手、楽天・オコエ瑠偉外野手にとっては、正念場の1年となりそうだ。潜在能力は誰もが認めるだけに、年男の節目に殻を打ち破りたい。
昨年の周東や栗原、一昨年の森のように、ブレークはチームの優勝に直結。果たして今年は、誰が飛躍をとげ、チームの勝利に貢献していくのだろうか。(Full-Count編集部)