巨人・原辰徳監督【写真提供:読売巨人軍】

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梶谷はBランクで人的補償や金銭補償が発生、山口獲得時は若手投手・平良が移籍

 DeNAから国内フリーエージェント権を行使した梶谷隆幸外野手は、巨人への移籍が決まった。巨人にとっては今季打率.323、19本塁打53打点、14盗塁をマークしたリードオフマンを獲得したが、この後に注目を集めるのが巨人からDeNAに移籍することになる人的補償だろう。

 移籍先球団は28人までプロテクトをかけることができる。若手有望株などがこのリストから漏れることもあるが、巨人は過去に内海哲也投手、長野久義外野手がプロテクトから外れ、それぞれ西武、広島へと新天地に移ったケースもあった。今季の活躍や将来性、球団の生え抜きなどを総合し、あくまで編集部独自の考えとして、プロテクト28人を予想してみた。

【投手】(13人)
菅野、今村、戸郷、田口、桜井、高橋、畠、高梨、中川、大江、横川、太田、井上

【捕手】(4人)
小林、大城、岸田、山瀬

【内野手】(8人)
坂本、岡本、吉川、増田大、増田陸、香月、湯浅、菊田

【外野手】(3人)
丸、亀井、松原

 リーグトップの防御率3.34をマークした投手陣は厚めのプロテクトになることが予想される。ポスティングでメジャー移籍を目指す菅野は現時点で移籍先が決まっていないため1枠を使う。ローテでは戸郷、今村、畠、高橋優らが予想される。田口、桜井も先発、中継ぎ、両方での経験があるため、バランス次第で先発枠に入ってくる。ブルペンでも中川、高梨らも確実に入るとみられ、若手でも今年活躍した大江、プロ初登板した横川らは将来的なことを考えれば外せない戦力だろう。

 また、DeNAから山口俊(現ブルージェイズ)を獲得した際には平良拳太郎投手が移籍し、その後、貴重な先発投手として活躍している。これから飛躍も期待できることから若手投手に照準を絞る可能性もある。将来性の高い左腕の井上、または沼田らの判断が難しいところだ。

 捕手では1軍経験のある小林、大城、岸田は抑えておきたいところ。今季、2軍で多くマスクを被った強肩が武器のルーキー・山瀬も残しておきたい。DeNAは捕手で伊藤光、戸柱、高城、嶺井がいることからベテランの炭谷はあえて外した。

 内・外野をみれば坂本、岡本、丸、吉川の4人は当然プロテクト。今シーズン、チームトップの23盗塁をマークした増田大、レギュラーに定着した松原の機動力は来季は欠かせない。野手は中堅からベテランに多くいるが、澤村とのトレードでロッテから加入した香月、将来の主軸候補となれるポテンシャルを持つ増田陸、菊田、湯浅ら若手を優先的にプロテクトした。

 FA選手の獲得で生じる補償は旧所属球団の年俸ランクによって違い、外国人を除く上位1〜3位がA、4〜10位がB、11位以下はCランク。今季の年俸7400万円(推定)だった梶谷はBランクとみられ人的補償や金銭補償が発生する。補償の対象となる選手はFA宣言選手の契約締結がコミッショナーから公示された日から2週間以内に巨人からDeNAへ提示される。(Full-Count編集部)