“786日ぶり”に目覚めた 武藤嘉紀が挑む悪夢の2年からの脱却
2018ロシアワールドカップから2年半。クラブでも日本代表でも大きく立ち位置が変わったのがFW武藤嘉紀だ。
ロシアワールドカップでもFW1番手というわけではなかったが、大迫勇也に次ぐセンターフォワードのオプションとして招集を受けていた。決して背が高い選手ではないが、日本人離れしたフィジカルの強さが自慢の選手だ。そのパワーは欧州5大リーグでも十分通用するレベルにあり、武藤に期待をかけていた日本のサッカーファンも多かったはず。
ニューカッスル専門メディア『The Mag』も「武藤はニューカッスルで悪夢の2年を過ごした」と当時のことを振り返っている。プレミア上位クラブなら結果は違っていたかもしれないが、ニューカッスルは残留を第一目標とする中堅クラブだ。前を向いてボールを持てる機会は限られており、武藤にとっては辛い環境となってしまった。
しかしまだ挽回は可能だ。今夏スペインのエイバルにレンタル移籍した武藤は、11月30日に行われたレアル・ベティス戦で移籍後初得点を記録。ついにスペインで一歩を踏み出すことに成功した。
同メディアも786日ぶりにリーグ戦でゴールを決めたと武藤の活躍を取り上げており、長いトンネルから抜け出すきっかけの一撃になることが期待される。
森保ジャパンの最前線もまだまだ層は薄い。大迫の存在感は変わらないが、大迫に次ぐ明確な2番手はまだ固まっていない。2列目もこなせる武藤にもチャンスはあるはずで、同僚になった乾貴士とともにエイバルから再び猛アピールしてほしいところだ。