那須町で登山講習中だった高校生など8人が亡くなった雪崩事故の発生から来年3月で丸4年となります。宇都宮市で28日、本格的な冬山シーズンを前に雪崩事故から身を守るための講演会が開かれました。

講演会は札幌を拠点に活動する雪崩事故防止研究会が開いたもので、およそ110人が参加しました。

2017年3月、大田原高校山岳部1年の時に那須の雪崩事故を経験した三輪浦 淳和さん。

20歳になった三輪浦さんは大学で法律を学ぶ傍ら、今年1月からこの研究会に所属し、同じ悲劇を繰り返さないために啓発活動に参加しています。

この日の講演会では那須の雪崩事故の検証委員会で副委員長を務めた名古屋大学名誉教授の西村 浩一さんら専門家たちが雪崩発生のメカニズムや予測の方法などをさまざまな観点から報告しました。

雪崩の速さは時速300キロ近くになることもあり、講師らはどのような気象状況、積雪の状態で発生しやすいのかを理解し、その危険がある場所を避けることが重要だと呼びかけました。 

参加者の中には事故の遺族もいて、熱心に聞き入っていました。