2020年9月16日に公正取引委員会委員長に就任した前官房副長官補の古谷一之氏が、Google・AmazonFacebook・AppleのいわゆるGAFAなどの巨大IT企業に対して独占禁止法を積極的に運用し、問題点の調査などを通じて独禁法上の違反行為の未然防止を進めるという見解を打ち出しました。古谷氏はアメリカ・EUの規制当局と緊密に連携していくと語っており、ロイター通信などの海外メディアも報じています。

地銀合併、利便性で問題なら金融庁に意見=古谷公取委員長 | ロイター

https://jp.reuters.com/article/jp-ftc-idJPKBN2740NI

Japan to join forces with U.S., Europe in regulating Big Tech firms: antitrust watchdog head | Reuters

https://www.reuters.com/article/us-japan-economy-ftc-idUSKBN2740DZ

Japan to join the U.S. and Europe in regulating Big Tech over market abuses | VentureBeat

https://venturebeat.com/2020/10/19/japan-to-join-the-u-s-and-europe-in-regulating-big-tech-over-market-abuses/

Japan joins US and Europe in Apple & big tech antitrust scrutiny efforts | AppleInsider

https://appleinsider.com/articles/20/10/19/japan-joins-us-and-europe-in-apple-big-tech-antitrust-scrutiny-efforts

2020年10月16日に行われたインタビューの中で、古谷氏は各国で課題となっている巨大IT企業による市場寡占について、「反競争的行為には厳正に対処する」と語り、EUなどは市場寡占の進行に対して「事前規制を強化する」という対策を打ち出していると言及しました。

EUはGAFAに対して独占禁止法違反という判決を再三下し、巨額の制裁金をたびたび科してきました。2020年10月には巨大IT企業の独占を打破するため、「オンライン検索エンジンは自社サービスを優先的に表示してはいけない」「デバイスに自社アプリだけをプリインストールしてはいけない」といった、インターネット上のプラットフォームに関する新規制「Digital Services Act(デジタルサービス法)」の検討を進めていることも明らかになっています。

「デバイスに自社アプリだけをプリインストールしてはいけない」などGAFAに対する強力な規制をEUが検討中 - GIGAZINE



EUだけでなくアメリカもGAFAの市場独占に対する調査を行っており、2020年10月には反トラスト小委員会に所属する民主党員が「巨大IT企業の市場独占力を抑制する必要がある」という報告書を公開しています。

Google・Amazon・Facebook・Appleの市場独占に関する民主党主導のレポートが公開、共和党の議員からは反発も - GIGAZINE



GAFAのような巨大IT企業は世界中でビジネスを展開しているため、グローバルな調整が重要になると古谷氏は指摘。「アメリカやEUの規制当局と緊密に協力し、競争を妨げる動きがあれば対応する」と語りました。

また、古谷氏はインタビューの中で菅首相が推し進めようとしている地銀再編や携帯料金引き下げ問題についても言及。地銀再編については利便性の観点から問題が生じれば金融庁に問題点を指摘することもあり得ると語り、携帯料金引き下げ問題については携帯電話市場はドコモ・ソフトバンク・auの大手キャリア3社の寡占状態にあると指摘し、総務省と連携して調査する予定だと語っています。

携帯電話市場「大手3社の寡占状態」競争環境を調査へ 公取委・古谷一之委員長 - 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20201016/k00/00m/020/234000c