上階や下階、隣に他人が住んでいるアパートやマンションでは、ささいな物音でもご近所トラブルに発展するケースがある。

今回、編集部にメールを寄せたIさん(神奈川県・40代性別不明)は、同じ社宅に住むある一家の足音に悩まされているという。

その足音は、奥さんや子供が帰宅すると、上階から響き始めるそうだ。時には子供が飛び跳ね、テレビが聞こえないくらいの騒音だったという。

そんなドタバタ音が夜22時を回っても聞こえてきたため、我慢の限界を感じたIさん。上階の一家に注意をしに行くと、出てきた奥さんが、こう述べたという。

「今まで戸建てだったのでわからなくてすいません」

一戸建てに住んでいた人が、集合住宅に来ると物音の加減がわからなくなるのかもしれない。そんな一家に、Iさんは何を思ったのだろうか。

「腹の虫は治まりました」


社宅と戸館の違いって...(画像はイメージ)

私が、社宅に住んでいたときの話です。

長い間、上の階にはある単身赴任一家の父親だけが暮らしていたようでした。あるときから、妻子が同居することになりました。

妻子が同居するようになって、家族全員の足音がドンドンと響くようになりました。小さな子供が駆け回り、跳び跳ねる音は数時間に及ぶようになりました。それは、テレビの音さえ聞こえないこともあった程の騒音でした。

それでも昼間だけなら大目に見ようと我慢していました。

上の階から子供が走る音がしてもお互い様。私が住んでいた社宅では、できるだけ我慢して、お互いに会ったときには「いつもうるさくてすいません」「いいえお互い様ですから」と挨拶を交わすのが日常でしたので。

ですが、ある日のこと。上階に住む子供が夜の22時を過ぎても走り、これでもかと跳び跳ねていたことに我慢の限界を感じました。なので、もう少しだけ静かにしてもらえるよう、上の階にお願いしに行ったのです。

すると、出てきた奥様は、

「そうなんですか!」

と目をまるくして「今まで戸建てだったのでわからなくてすいません」とのこと。

その瞬間から、足音一つ聞こえなくなりました。

突然訪れた静寂に、私は

「今まで私たちが下の階で暮らしていることを知らなかったわけないよね?!」

と呆れてしまいましたが、後日菓子折りを持ってお詫びに来てくれたので、腹の虫は治まりました。

騒音に応酬して騒音で返したりせず、ちゃんと話せばわかってくれるものですね。

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