アップル忘れ物防止タグAirTag、イベントで発表?「本物」を元にしたというレンダリング画像が公開
Apple

ここ1年ほど噂されているアップルの忘れ物防止タグAirTag(仮)。その高精度なレンダリング画像と称されるイメージが公開されています。

はじめてAirTagの可能性が浮上したのは、2019年9月のiOS 13ベータ内に手がかりが見つかった一件にさかのぼります。その後アップルのインサイダー情報で知られるアナリストMing-Chi Kuo氏も2020年末までに数千万台が出荷されると予想したことに続き、アップル自らが公式動画に「AirTag」の名前を出してしまった逸話もありました。

このAirTagはカギや財布に付けてiOSなどの「Find My」(探す)から見つけやすくするアイテムであり、TileなどのBluetoothを使用した追跡デバイスと競合すると予想されています。

さて有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)Jon Prosser氏はYouTubeチャンネルFront Page Techにて、本製品の3Dレンダリング画像を公開しました。これは「本物のAirTag」の動画や画像に基づくもようで、サプライチェーン情報筋を守るために元になった動画はあえて公開しないと主張されています。

本デバイスの表にはロゴがなく、すべての製品情報やリンゴマークは背面の磨かれた金属ディスクに刻印されています。最終的な製品は「ボトルキャップよりもほんの少し大きめ」とのこと。またデバイスには取り付け部分がなく、「AirTagを滑り込ませるためだけの小さな革製ポーチが付いたキーホルダー」が別売されるそうです。以前Bloombergの名物記者Mark Gurman氏も「革のケースに入れられる可能性がある」と述べていたことがあります。

またAirTagの機能の多くは超広帯域チップ「U1」により促進されるとのこと。U1はiPhone 11シリーズに搭載されたアップル独自開発チップであり、GPSの信号が届かない屋内でも10cm以内の位置検出ができる精度を誇ります。ただし記事執筆時点では、U1チップの使い道はiPhone 11シリーズのAirDropを強化することに限られています。

Prosser氏は、アップルはこのU1チップを「将来的には全てではないにしろ、ほとんどの製品」に搭載し、「エコシステム全体の一部」にする計画を立てていると主張しています。iPadやMacBookシリーズにも搭載し、たがいに探し出せるネットワークを構築するのかもしれません。

このAirTagは16日午前2時〜(日本時間)の特別イベントにて、HomePodミニ(小型版HomePod)と一緒に発表される可能性が「高い」とのこと。これらは「技術的に準備ができて」おり「生産スケジュールの面では問題ない」とされていますが、日経もAirTagはすでに生産中だと報じていたこともあり、実際に発表されてもふしぎではありません。

Prosser氏は「新型iPad AirとApple Watchは(イベントなしに)プレスリリースで発表」と予測していたはずが、一転してイベントでの発表説に切り替え。すでに予想をひとつ外してはいますが、AirTagが量産中で年末までに大量に出荷する見通しは複数の筋から届けられており、まもなく始まるイベントでも「One More Thing」的な登場を期待してもよさそうです。