レアル“新黄金時代”到来の予感 「バーゲン補強」が覇権奪回の一因とスペイン紙分析
3年ぶりリーガ優勝のレアル、チームを支えた“お値打ち”だった選手たち
レアル・マドリードは今季リーガ・エスパニョーラの覇権奪回を果たし、日本代表MF久保建英やブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールら若き有望株も次々と獲得するなど、黄金時代の到来を予感させる。
このクラブにおいて“大型補強”は代名詞のようなものだが、“バーゲン価格”で主力となっている選手も多いとスペイン紙「マルカ」が報じている。
お値打ちで獲得した代表格といえば、スペイン代表DFダニエル・カルバハルだろう。ユースからカスティージャに進んだカルバハルは、2012年にレバークーゼンに移籍。そこでの活躍が認められ、1年でレアルが買い戻した。その際にそれぞれ生まれた移籍金の差額は150万ユーロ(約1億8000万円)。正確に言えば、放出したレアル下部組織出身者にコストをかける結果となったが、今や欠かせぬ右サイドバックであることを思えば十分に安価だろう。
同じくレアルBのカスティージャ出身ながら復帰し、主力となったのはブラジル代表MFカゼミーロ(1130万ユーロ/約14億円)、ウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデ(500万ユーロ/約6億2000万円)だ。ともに今やジネディーヌ・ジダン監督のチームに欠かせない、中盤のキーマンになっている。
他クラブから買い取った選手でも驚くべき移籍金なのは、フランス代表DFラファエル・ヴァラン(1000万ユーロ/約12億4000万円)とスペイン代表MFマルコ・アセンシオ(350万ユーロ/約4億3000万円)。彼らを現在獲得しようとすれば、市場価格は10倍はくだらないだろうなかで、クラブ側が“目利き”だったことを証明する。
いわゆるビッグネームも、意外と移籍金を低く抑えている。レアル中盤の看板選手であるドイツ代表MFトニ・クロース(2500万ユーロ/約31億円)とクロアチア代表MFルカ・モドリッチ(3500万ユーロ/約43億4000万円)、また元フランス代表FWカリム・ベンゼマも3500万ユーロと、近年高騰してきた市場価格を思えば安めで、長年にわたって主力として活躍しているのだから十二分に元は取ったと言えるだろう。
レアルは昨夏の移籍市場でベルギー代表MFエデン・アザールを獲得した一方で、久保やヴィニシウス、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールといった選手をすでに保有している。スマートな補強戦略が今後も続けば、“ジダン王朝”はさらに盤石のものになるかもしれない。(Football ZONE web編集部)