『NCIS:LA』LL・クール・Jが語る、刑事ドラマと警官のあるべき姿とは?

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黒人暴行死により警官の対応や刑事ドラマに批判の目が向けられる中、大ヒット犯罪捜査ドラマ『NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班』で11シーズンにわたりサム・ハンナ捜査官を演じてきたLL・クール・Jが、刑事ドラマと警官のあるべき姿について語っている。

5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで無抵抗の黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に首を押さえつけられて死亡した事件を受け、LLは5月末に抗議活動で広がっている言葉「Black Lives Matter(黒人の命を粗末にするな)」とプリントされた服を着てアカペラのラップを披露。「400年間もお前たちは俺たちの首を膝で押さえつけてきた。邪悪な庭にリスペクトの種は存在しない」などと訴えていた。

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そんな彼は米Deadlineのインタビューに応じ、「今こそ、歴史の正しい側につくことを決めなければならない。中立の立場はないんだ」と唱えている。ハリウッドは"臭いものには蓋をする"傾向が強いことに触れ、自分は真実を語る側に立ち、正しい方法で自らの気持ちを伝える必要があると感じたと続けた。

TV番組における警官の描かれ方を再検討する必要があるとの声も上がる中、『NCIS:LA』で警官を演じるLLは次のように答えている。「TV番組では、悪徳警官を取り締まるいい警官が必要になるだろう。人々がそれを目にするようになれば、社会で起きるべきことを反映できるんじゃないかな。俺たちは暗黙の偏見とそれが人々に与える影響について真剣に考えなければならない。なぜなら、暗黙の偏見は自分を人種差別主義者だと考えていない人でも(黒人に対する)恐怖心を抱かせる可能性があるからだ。暗黙の偏見によって恐れる必要がない状況を恐れてしまい、それが誰かの命が奪われることに繋がるかもしれない」

そして、現実世界では法執行機関における水準を上げ、その手の中に銃と人の生死を握る人間は現状よりもしっかりした教育と広範囲のトレーニングを受けさせ、身上調査を入念に行う必要があると指摘。誰もが人種差別主義者なわけではないが、法執行機関には人種差別に根づいた部分があり、そういった点も変えていかなければならないとも述べている。

黒人が警官に命を奪われる事件が何度も起きてきたが、フロイドさんの死を受けて事態は良い方向へ向かっていくかと質問されたLLは、前向きな意見を発した。

「これがきっかけになり、変化への第一歩になると思う。治療薬ではないが、俺たちは問題の解決に近づいているんじゃないかな。正しいことをしようと進歩しているし、そうじゃなくちゃいけない。世界の多くの人々が俺たちを応援してくれていて、彼らは歴史の正しい側にいる。必ずしも効果的とは限らないが、投票に行ったり、声を上げたりといった行動を起こすことこそが大切なんだ」

またLLは「世の中のほとんどの人は善人で、彼らは他人が不当に扱われるところを目にしたいと思ってはいないと俺は信じているんだ」と語る。そして、これから重要な変化が起きていくだろうし、フロイドさんの死を無駄にしてはいけないとも訴えた。

なお、新型コロナウイルス(COVID-19)により製作が中断された『NCIS:LA』の新シーズン製作開始予定はまだ分からないそうで、「先日プロデューサーの一人から連絡を待つように言われたよ」と語っている。(海外ドラマNAVI)

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『NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班』
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