ESSE読者267人に「大人のいじめ」に関するアンケートを実施したところ、56パーセントにあたる150人がいじめを経験したり、見聞きした経験があることが発覚。
結婚して子どもが生まれると、それまでの人生でつき合いがなかったようなタイプの人とも関わることも。「ママ友」間でのいじめも深刻なようです。


ある日突然、理由もなくいじめのターゲットに(※画像はイメージです)

大事なことを伝えてくれない!陰湿なママ友のいじめ



「今まで仲がよかったのになんで…?」理由すらわからず、急に仲間はずれになってしまったという体験が、ママたちから多く寄せられました。

●ママ友の仲間はずれの実態

「公園での子どもの遊びがきっかけで、急にママ友に無視をされた。挨拶もしてくれず、目も合わせてくれなくなった」(38歳・Iさん)

「友人が幼稚園の役員をやっていたのですが、仲間に無視されたり、仕事を押しつけられたりしていました。押しつけられた仕事は、私たちもお手伝いしました。ほかのコミュニティに属するようにして、仲間はずれにするような人とは関わらないようにするのがいいと思います」(41歳・Mさん)

力になってくれる友人がそばにいてくれると心強いですね。幼稚園だけでなく、PTAの役員などの集まりでは閉塞感がいっそう強まるようです。

●PTAの役員の会合で一人だけスルー…

「PTA役員が、明らかに特定の人を除いて話し合いをしています。その特定の人も同じ役員なのに、事後報告しているそうです。3月、任期が終わるのを待つのみ…」(43歳・Hさん)

「PTAの役員の集まりの際に、その人に聞こえるか聞こえないかくらいの声で絶対にその人だとわかるような内容の嫌味を言っていた人が。会議の際に、同意や確認のために言葉をかけても、スルーすることも」(41歳・Iさん)

そうじゃなくても負担が大きいPTAの役員。人間関係までこじれると、出席するだけでも神経がすり減りそうです。

●子ども同士のいざこざがママにまで…

「ママ友が子ども同士のいざこざを、そのお母さんにいちいち文句を言っていました。言われ続けた側のママがそれにブチ切れ、園庭で逆ギレして泣かせてしまう事態に…。しまいには担任に、今後は同じクラスにしないよう頼んでいました」(37歳・Oさん)

子どものケンカの延長線上で、大人がこんなにもめてしまうなんて。しかし、直接顔を合わせないLINEでのコミュニケーションは、さらにややこしい事態が勃発している様子…。

●ママ友同士のLINEの闇が深すぎる

「悪口のLINEをスクショして本人に送っていたという事件が」(46歳・Sさん)

「ママ友の間でグループLINEがあることを知らされない人がいる。LINEに招待してあげたいと思いつつ、自分からは提案できません」(43歳・Wさん)

「ママ友のサークルで、私の友達が仲間外れに。別のLINEグループをつくって、みんなで動物園に行ったり誕生日会をやったりしているようでした。私はずっとその友達の相談にのっていました。すべての攻撃(無視も含む)は、その人自身の心の悲鳴だと思うので、攻撃してくる人の心になにがあるのかを考えるようにしています」(34歳・Gさん)

●大事な連絡ごとまで…。困ったママ友のウソ


子どもの学校が同じ間は、ママ友とも波風立てずに過ごしたいもの(※画像はイメージです)

「子どもが優秀なことを妬まれました。地元の野球チームに後から入ったのにレギュラーになったためだと思います。車出しをしないとか、チーム主催のイベントに出席させないように、わざと日時をウソをつかれたりしました」(47歳・Oさん)

「息子が幼稚園の頃、幼稚園で仲よくしていたママ友が急に態度を変え、仲間外れにされたことがあります。グループで遊ぶときに呼ばれなかったり、クラスイベントの連絡はしてくれるけど、お弁当が必要なことを教えてくれなくて、慌ててお昼にコンビニに買いに行ったりしました」(44歳・Kさん)

大事な連絡を伝えてくれなかったり、わざと間違った内容に書き換えるなど、ママ同士のトラブルが、子どもの生活にまで影響してしまうような事態はつらいですね。

●同じバス停なのに、無言攻撃


ご近所のママ友というのは逃げ場がありません(※画像はイメージです)

「これは私自身が経験したことですが、主人の転勤で行った先の幼稚園ママ(ご近所さん)に園のバザーに出す手づくり品で嫌がらせを受けました。『つくり方が雑、売り物にならない、出品数が少なすぎ…』などの文句を連発。
私が来る前まではほかの方に同じ事を言ってたみたいなのですが、たまたま近所で同じバス停、同じクラスになった私がターゲットになってしまったようです。バザーが終わってもバス停が同じだったので無言攻撃され続けました。
学校の保護者は被害者が多数いて、被害者ママたちの中では話に出るけど、やはり学校関係なので見て見ぬ振り。ですが、何年もそんなことをやっていたので加害者ママの周りにはだれも寄りつかなくなったらしいです」(48歳・Wさん)

この方は、まず最初にご主人に話して、バス通園をやめたそう。同じバス停メンバーに伝えたら、当事者以外の方々からは個々に電話がきて、辛かったねなどやりとりがあったそうです。
「周りも気づいてはいましたが、触らぬ神に祟りなしという感じでした」という通り、近くでいじめを発見しても、なかなか手を差し伸べられなかったという声も多く見られます。

●ママ友は自分の友だちではない!分かり合えない人がいるのは当然

「娘が小学生のときに『お宅のお嬢さんがトラブルの原因になっているから対処してほしい』という、長文のメールを受け取りました。びっくりして、学校に相談したら、反対にメールの方のお嬢さんがトラブルを起こしていて問題になっていました。その後もなにかにつけて、びっくりする恨みつらみのメールが来てノイローゼになりそうでした。ちょっと普通じゃないと思ったので、学校、友達、カウンセラーに相談に行き、一人で対応しませんでした」(49歳・Kさん)

この方は「子どもを通して知り合いになった人は、自分の友達ではない!」と、割りきってつき合うようにしたそう。
学校や職場のように、共通の趣味や似たようなバックボーンが存在しないママ友とは、気が合う人に出会える確率のほうが低い…くらいにゆとりを持って構え、あまり深入りしすぎないように対処することもときには必要かもしれません。

●ひとりで耐える必要はない!いざというときは専門家に相談する勇気をもって

「知り合いが車に傷をつけられたと聞きました。最終的には弁護士さんに入ってもらったみたいです」(44歳・Gさん)

どんな理由であれ、内容が悪質な場合には、警察や弁護士などに相談するのもひとつの方法です。
職場でのいじめも、ママ友間でのいじめも、身近な人に相談できたり、助けてもらえたり、逃げたりできる環境であればいいですが、ひとりで抱え込んでしまう場合にはすぐに専門機関にSOSを求めましょう。

<取材・文/烏丸莉也>