セレッソ大阪時代のMF南野拓実【写真:Getty Image】

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C大阪時代の2014年、ACLブリーラム戦で“衝撃”な2ゴール

 リバプールは現地時間19日、オーストリア1部ザルツブルクの日本代表MF南野拓実と2020年1月1日からの加入で合意に達したと発表した。

 今季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の対戦で活躍したことで、一気に移籍が実現。クラブ史上初めての日本人選手の加入は世界中で反響を呼んでおり、アジアサッカー連盟(AFC)公式ツイッターも5年前のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の2ゴールを振り返っている。

 南野がリバプールに衝撃を与えたのは10月2日に行われたUEFAチャンピオンズリーググループステージ第2節(3-4)。欧州王者の本拠地アンフィールドでダイレクトボレーをゴール左に叩き込むなど1ゴール1アシストの活躍を見せた。現地時間12月10日のGS第6節(0-2)でも、リバプール守備陣を翻弄。この活躍を機に移籍報道が加速し、英国内ではリバプールが移籍金設定額の725万ポンド(約10億4000万円)を支払って南野の獲得に乗り出すニュースが一斉に飛び交った。そして、ついに19日にクラブ公式サイトで来年1月1日付けでの加入が正式に発表された。

 ファンからも大歓迎を受け、クラブの公式SNSも“MINAMINO祭り”に沸くなど熱狂に包まれた日本代表MFのリバプール入り。セレッソ大阪の下部組織で育った南野はユース所属だった2012年にJ1デビューを飾り、翌13年にトップへ昇格した。、高卒ルーキーとしてはクラブ史上初の開幕スタメン入りを果たすと、プロ1年目から主力として活躍し、29試合5得点でチームを牽引。同年のベストヤングプレーヤー賞を受賞した。元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランが加入した14年にはACL初出場。同年3月18日のグループリーグ第3節ブリーラム・ユナイテッド戦(4-0)で2ゴールした。

 この一戦にAFCが注目。1点を先制した前半34分に左サイドからのロングパスを受けた南野は、体を上手く使ってボールをコントロールし、一気にギアを上げた。ペナルティーエリア内DF1人をかわすと、GKの股を抜いて左足でゴール。続く後半37分には左サイドからニアをぶち抜く“豪快な”左足シュートを決めて、2ゴールを奪った。この動画を投稿し、「C大阪で出た2014年ACLで南野に酔いしれた時」として「リバプールへの移籍おめでとう」と祝福している。

 プロ2年目で強烈なゴールを挙げた南野。このブリーラム戦は当時の日本代表アルベルト・ザッケローニ監督も視察しており、4月には19歳でブラジル・ワールドカップ(W杯)を控えた日本代表候補トレーニングキャンプのメンバーに選出された。あれから5年。日本の“顔”となった南野は、イングランドでも大暴れしてくれそうだ。(Football ZONE web編集部)