ヤクルトから戦力外となりトライアウトに参加した山川晃司【写真:津高良和】

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変化球はユーチューブなどで独学「フォークは千賀さん、スライダーは伊藤智さん」

 プロ野球の12球団合同トライアウトが12日、43選手が参加して行われ、ヤクルトから戦力外となった山川晃司が異例の捕手と投手の“二刀流”で挑んだ。

 まずは投手としてマウンドに上がり、宮崎(オリックス)を二飛、森本(日本ハム)を変化球で見逃し三振。そして最後は藤沢(西武)を空振り三振で打ち取り打者3人を完璧に封じた。

 その後は“本職”の捕手としてプレーを続け打撃では3打席目で高木勇(西武)から右前打を放ち3打数1安打1四球だった。

 本来は捕手登録だが今年3月に高津2軍監督(現1軍監督)から肩の強さを生かすため投手挑戦を伝えられ練習を始めた山川。その後、腰の怪我もあり「シーズンの後半しか野球ができなった」と不完全燃焼のまま戦力外通告を受けた。

 投手をやるのは小学生以来で変化球も「フォークは千賀さん、スライダーは伊藤智さん。いい投手の真似をして」と、ユーチューブなどの動画を見て独学で研究。シーズン中の直球の最速は145キロをマークしたという。

 異例となる投手・捕手の二刀流でのトライアウトとなったが「可能性を広げるためにチャレンジした」ときっぱり。今後については「(NPBも)可能性があればやっていきたいが、それ以外の選択肢も持ってやっていきたい」と語っていた。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)