試合終了後スタンドの観客にお辞儀するニュージーランド代表【写真:Getty Images】

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各国が見せる日本式一礼に脚光「地元の慣習に倣い、地元の観衆を魅了する」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会ではオールブラックスが行ったことを発端に試合後、スタンドの観衆に深々と一礼する場面が印象を残しているが、英地元紙「ガーディアン」は各国代表に広がるお辞儀の輪に注目。「地元の慣習に倣い、地元の観衆を魅了する」と今大会の日本の美徳の流行を特集している。

 21日に行われたB組で3連覇を狙うニュージーランドが南アフリカを23-13で撃破し、初戦白星を飾ったが、試合後に印象的な光景が広がった。オールブラックスの面々がピッチ上で整列し、スタンドに深々と一礼したのだ。

 記事では「ついに、日本のラグビー選手たちもオールブラックスに何か教えることができるということに気づいた。敬愛に満ちたファンに対し、敬意を込めた試合後のお辞儀をいかにして実行するか、ということだ」と報じている。

「日本の人たちとできる限り、緊密につながることが僕たちにとってとても重要なことなのです。皆さんがオールブラックスを愛していることを知っています。皆さんからの愛を少しでも少し返したい。我々はそれを示す必要があるのです」

 記事によると、こう語ったキーラン・リード主将は「これまでのサポートはファンタスティックです。今夜も黒いジャージを着たたくさんのファンを目の当たりにしました。それも素晴らしい。この大会を楽しみたい。できるだけ多くの人々に会いたい。そして、新たなファンになってほしい」と続けたという。

未実施チームに正しいお辞儀も指南「腰を45度ぐらいまで曲げるべし」

 最強軍団の一礼は大会全体の流れを作った。特集ではイタリア、サモア、ナミビア、ウェールズに加え、日本と28日に対するアイルランドも試合後にファンにお辞儀したと紹介。「勝敗関係なしに」と報じている。

 出場国に広がるお辞儀の輪。特集では、新たに行う可能性のあるチームに正しい“お辞儀の仕方”について伝授。「選手たちは2、3のシンプルなルールに従うだけで、恥をかくことはない。首と背中を真っ直ぐに保つ。視線を下に、両手は脇に。腰を45度ぐらいまで曲げるべし」とも紹介している。

「オールブラックス、アイルランド、ウェールズが試合後の敬意を示すジェスチャーで地元の熱狂的な反応を勝ち取っている」とも報じており、選手と観衆の間で育まれた“絆”も海外で話題を呼んでいる。(THE ANSWER編集部)