この画像は、天文学者エドワード・エマーソン・バーナードがまとめた暗黒星雲のカタログの59番目である「Barnard 59」です。Pipe Nebulaの愛称で知られており、星間塵の広がる巨大な暗黒星雲の一部を捉えています。


この「Barnard 59」の暗黒星雲と鮮明に映し出しのは、南米チリにあるESOのラ・シヤ天文台のMPG/ESO 2.2メートル望遠鏡。撮影にはフォーカルレデューサーカメラの「WFI(ワイドフィールドイメージャー)」が使用されました。


「Barnard 59」は、へびつかい座の方向約600光年の距離に位置しており、ダークホース(星雲)の一部でもあります。背後に見える天の川の無数の星を覆うようにパイプ型の暗黒星雲が特徴です。また、さそり座の一等星「アンタレス(下の画像右側)」の近くから伸びる暗黒星雲と繋がっているのも特徴。



また、この周囲は銀河の中心方向であるため、明るさのコントラストが高い領域です。周囲には「バタフライ星団(下側)」や、「干潟星雲(左側)」など、様々な表現に例えられた天体が多数発見されています。


 


Image Credit:ESO
https://www.eso.org/public/images/eso1233a/