オーストラリアに渡って奮闘を続けるサムライへの評価が天井知らずの上昇を続けている。

 11月3日、本田圭佑の所属するメルボルン・ビクトリーはAリーグ第3節でニューカッスル・ジェッツと今シーズン初のアウェーマッチに臨んだ。

 開幕連敗で(10チーム中)最下位に沈んでいるビクトリーにおいて、1ゴール・2アシストとひとり気を吐いている本田は、中盤の右サイドで起用されたこの試合でも見せ場を作る。

 圧巻だったのは、スコアレスで迎えた71分だ。右サイドからエリアに迫った本田は、中央に構えたアントニスに横パス。オーストラリア人MFは冷静に左足のミドルをゴール右隅に突き刺した。
 
 結局、この本田のパスから生まれた虎の子の1点が決勝点となり、ビクトリーは今シーズン初勝利を挙げたのだった。

 ビクトリーが今シーズンに挙げた4ゴール全てに絡み、まさに無双状態にある本田へは地元メディアからも絶賛の声が相次いでいる。

 Aリーグの試合中継を行なっている『Fox Sports』は、この試合の特集記事において、本田がビクトリーの全ゴールに絡んでいることを紹介。さらに次のように日本人MFを称えた。

「ケイスケ・ホンダの影響力はメルボルン・ビクトリーにとっては巨大だ。それは今回のニューカッスル戦でももたらされた。前節のパース・グローリー戦と同様に、ホンダはアントニスのゴールをアシストしてチームを今シーズン初勝利に導いたのだ。

 ここ2シーズン、Aリーグのグランドファイナル(プレーオフ)から遠のき、ファンの関心も冷め切っていたチームにあって、その興奮を取り戻し、人々の興味や関心を一心に集めているのが、ホンダなのである」

 またオーストラリア紙『The Sydney Morning Herald』は、この試合のサマリーにおいて、次のように本田の活躍ぶりを褒めちぎった。

「ケイスケ・ホンダが再びアントニスのゴールを呼び込んだ! マーキーマンとして凄まじい出来で、今シーズン、ビクトリーの全4ゴールに関わっている」

 年俸の上限が設定されない「マーキー・プレーヤー」として迎え入れられ、その期待にしっかりと目に見える結果で応えている本田。果たして、この好調はどこまで続くのか。その一つ一つのプレーから目が離せなくなってきた。