6月上旬、取材に応じた高畑裕太

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 '16年8月に強姦致傷容疑で逮捕され、その後、不起訴となった高畑淳子の息子・裕太。騒動以降、芸能活動を休止していたが、最近は周囲に「舞台出演が決まった」と漏らしているという。本当に芸能界に復帰するのだろうか。

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 自宅の前でアルバイト先のバーから帰ってきた裕太を直撃した。

 今年の2月に報じられたワイルド系とは別人のようで、ヒゲは薄く髪は短くなり、金髪に染めていた。

ーー近々、舞台に出演して芸能界に復帰するそうですが?

「いや、そんなことは全然ないですよ。復帰なんてできませんよ!」

 声をかけると、一瞬驚いた様子をみせたが、すぐに笑顔を浮かべる。

ーーお母さまの所属する青年座の舞台に出演されるのでは?

「いや、母の事務所とはまったく関係ありませんよ」

 どこか別の団体の主催舞台ということなのだろうか!? 外見が変わったのは、単にロン毛に飽きただけだと話す。

ーー最近、劇団の裏方でアルバイトをされたとか?

「えー! なんで知ってるんですか」

ーー芸能界に復帰したいという思いはありませんか?

「それはノーコメントです」

 復帰については口をつぐんだが、プライベートについては多弁だった。

「実家で暮らしていますが、お金は自分で稼いでいます。肉体労働していますよ。めちゃめちゃつらいですよ(笑)。

 遺品整理のバイトは現場があれば毎日行っています。でも、お金は全然貯まりませんね。給料も少ないので、たまに飲みに行ってもビール1杯くらいしか飲めなくて……」

ーーバーでは、あの件でいじられてると聞きました。

「ハハハハ! めちゃめちゃネタにされてますね。でも、俺の友達は変に気を遣わないんです。無神経なやつが多くて……。でも、そのほうが俺は助かりますけどね。変に気遣われるとこっちも気を遣いますから。

 単純におもしろがってるんじゃないですかね。釈放された後も、友達連中からは“高畑、お疲れ。申し訳ないけど超笑ったわ”って言われましたから」

 話しているとき、パトカーが目の前を通った。裕太の目がいたずらっぽく光る。

「あれ、記者さんの天敵でしょ?(笑)友達といるときにパトカーが来ると、“おい、お前迎えに来てんぞ!”なんていじられますよ」

 騒動から2年がたち、“自虐ギャグ”が定番になったようだ。

母・淳子に「全部あの人の主観」

ーーお母さまと今後のことを話し合ったりはしますか?

「いや全然話さないです。相談すると全部あの人の主観で答えちゃうんですよ。だから、俺のやりたいこととあの人のやりたいことがマッチしない。母親と今後のことを話すのは、イヤなんです!」

 強い口調で、母・淳子には相談をしないと話す。

ーー仲よし親子だと思っていたんですが……。

「仲はいいですよ。世間話やくだらない話もします。でも、もともと仕事のことはそんなに話していませんでした。

 俺は自分がこうやりたいという気持ちがすごく強いんです。そこに人が介入してくると自分の中のルーティーンみたいなものが崩れるんです」

 母から指示されるのも煩わしいと話す。復帰への青写真は、自分で描きたいようだ。

「バイトをしているほうが楽かもしれません。生活にゆとりがありすぎると、心が腐っていく感じがするんです。ある程度、負荷がないとダメですよね。

 だからもし復帰してもバイトは続けたいと思っています。遺品整理のバイトが楽しくて、俺にとっての基盤になっているんです。

 孤独死や変死をした方の身の回りや、ゴミ屋敷を片づける特殊清掃は、壁に人型のしみがついていたり、ハエが1000匹くらいいたりと大変です。でも、俺はそれがずっとやりたかったんです」

ーー舞台の裏方の仕事をしてもう1度、自分が芝居をやってみたいと思ったのでは?

「それはね……。いや〜だけどどうなんだろうな……。それを答えてしまうとね……。そこはパーソナルな部分ですからね」

 やはり、裕太の心の底にはまだ芝居が引っかかっている。

 “全然ない”と否定していた最初の反応とは違う。

ーー芸能界復帰は?

「いや〜。そこはパーソナルな部分なので……」

 なおも粘って質問すると、

「もし、復帰するとしたら(公式に)発表するんじゃないですか。仮に復帰するとしても、ここで言っちゃったらおもしろくないじゃないですか」

 ほとんど復帰を前提としているかのような答えだった。

 30分近くも取材に応じたお礼を言うと、

「雨の中ご苦労さまです」

 と折り目正しく挨拶した。

 騒動から2年がたち、自立して新しい道を歩んでいるように見えた。彼が再び芸能界に復帰する日も、そう遠くはないのかもしれない。