世界100ヵ国以上に店舗を展開する巨大ファストフードチェーン、マクドナルド。

世界各国で支持されるためには、どこの国でも同じメニューを提供するのではなく、その国の人々の好みやニーズに合ったメニューを用意しなければなりません。

そんなわけで、世界のマクドナルドにはその国ならではのご当地メニューが存在します。

今回スポットライトを当てるのは、日本人にとっても身近な国タイ。なかでも首都のバンコクは、「あらゆるショッピングセンターにマクドナルドが入っている」といっても過言ではないくらい、マクドナルドの看板を頻繁に見かける街です。

タイのマクドナルドは、日本のマクドナルドとはいったいどのように違うのでしょうか。

タイのマクドナルドで特徴的なのが、おなじみのキャラクター「ドナルド」がタイ式の挨拶「ワーイ(合掌)」でお出迎えする光景。タイにあるあちこちのマクドナルドでこうしたドナルドが見られます。

世界的に有名なバンコクのバックパッカーストリート「カオサンロード」でもこの通り。ワーイをするドナルドは、タイのマクドナルドを象徴する光景としてすっかりおなじみになっています。

今回筆者がやってきたのは、BTSアーリー駅近くのオフィスビル内にある店舗。

飲み物のテイクアウト文化が発達しているからか、タイのマクドナルドは、さほど大きくない店舗でもマックカフェを併設している店舗が多数。ファストフード店とはいえ、飲み物にも一定のクオリティを求める人には嬉しいですね。

タイのマクドナルド独自のメニューというのがご飯もの。タイのマクドナルドでは、スパイシーな照り焼きチキンやフライドチキンを添えたご飯メニューがあり、時期ごとにその内容が変わります。

タイには、日本同様24時間営業のマクドナルドがあり、朝マックもあります。

日本の朝マックのメニューがマフィンやホットケーキといった西洋風のメニュー一色なのに対し、タイでは朝マックにもやはりご飯ものが用意されています。

それは「おかゆ」。

白いお粥に揚げたチキンまたはポークを刻んだものとねぎを散らし、カオソーイ(タイ北部の麺料理)の上にのっているような、細くて短い麺を揚げたものがトッピングされています。

まさかマクドナルドでおかゆを食べることになるとは・・・

タイの朝マックのおかゆは、ドリンクとセットで49バーツ(約170)円。屋台に毛の生えたような安食堂で食べるおかゆが35バーツ程度であることを考えると、十分安い金額であるといえるでしょう。

肝心のお味はというと、ローカルな安食堂で食べたおかゆのほうがずっとおいしかったのは否めません。

朝マックのお粥はほぼ味がなくドロリとしていて、チキンもややパサパサ。取り立てておいしくもなければ、マズイというほどでもないというレベル。ダシがきいていて、もう少しサラリとしていれば(水分が多ければ)、もっとおいしかっただろうにと感じます。

おかゆとともに、もうひとつ試してみたのがパイナップルパイ。日本のマクドナルドにはアップルパイがありますが、タイにはそのパイナップル版があるのですね。

外側の衣が分厚くやや粗削りな感じもしましたが、パインの果肉が入った中のフィリングは甘酸っぱくて美味。個人的にはおかゆよりもパイナップルパイのほうに魅力を感じました。

味の面では少々残念な点もあった、タイの朝マック。

しかし、営業時間の限られる屋台や食堂とは違って、24時間営業のマクドナルドなら、早朝でもこうしたメニューが食べられるというのは心強いものです。

わずか170円で、エアコンのきいた室内でおかゆと飲み物がいただけるなら、十分利用価値があるといえるのではないでしょうか。

ほかにも、タイのマクドナルドでは季節ごとの限定デザートメニューも登場します。あなたがタイを旅するときには、どんなオリジナルメニューに出会えるでしょうか。

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