(左から)レオナルド、リネカー、ストイチコフ、ドゥンガ【写真:Getty Images】

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「マルカ」紙がイニエスタの移籍報道に合わせてクイズ形式で紹介

 今季限りでバルセロナを退団するスペイン代表MFアンドレス・イニエスタの去就について、Jリーグのヴィッセル神戸入りが有力な選択肢になっているとスペインメディアでも報じられている。

 そうしたなかでスペイン紙「マルカ」は、「Jリーグでプレーした名手10人」としてクイズ形式でかつての名プレーヤーたちを紹介している。

「マルカ」紙は電子版で、その選手の名前を出さずに簡単な説明をし、その部分をクリックすると正解の選手の写真になるという遊び心のある記事を公開している。

 例えば、1人目はこんな感じだ。

「ブラジルサッカー界のスター。鹿島アントラーズで1991年から94年までプレーした。その後、日本代表の監督も務めた」

 これは日本で「サッカーの神様」と称され、Jリーグ創成期を支えた元ブラジル代表の10番ジーコだ。こうした形で、Jリーグに所属経験のある世界的な名手たちが紹介されている。このような説明文だけを並べた時、どれくらいの選手の名前が頭に思い浮かぶだろうか。


W杯優勝メンバーや「イングランドのベストFW」も来日

「ブラジル代表の右サイドバックで1994年ワールドカップ(W杯)を優勝。バイエルン・ミュンヘンでプレーしたこともあり、鹿島アントラーズで4シーズンプレーした」

「長い間、ブラジル代表でキャプテンを務め、代表監督も務めた。1994年のW杯で優勝」

「ポルトガルのストライカーで、ポルトでは伝説的な存在。アトレチコ・マドリードでもプレー。日本では横浜フリューゲルスでプレーした」

「イングランドのベストFWの一人。キャリアの最後を名古屋グランパスでプレーした」

「ブラジル代表の左サイドバックで、日本の前はバレンシアでプレー。鹿島アントラーズでプレーした後、パリ・サンジェルマンやACミランでプレーした」

 この5人だと、順にジョルジーニョ、ドゥンガとスムーズに答えは分かりそうだ。そして、4人目のギャリー・リネカーと最後のレオナルドもまたピンとくるファンが多いのではないだろうか。少し知名度が低そうなのが、3人目のパウロ・フットレだろうか。フリューゲルスに来たのは1998年で、リーグ戦13試合3ゴールの成績でそのシーズン限りで現役を引退している。


Jリーグで異彩を放ったストライカーの名前も…

「他の同胞たちの後を追うように鹿島アントラーズでプレーし、現役生活はサウジアラビアで終えた。デポルティボ・ラ・コルーニャの神話」

「ブルガリアのストライカーで、バロンドール受賞者。バルセロナのレジェンドで、柏レイソルでプレーした」

「ブラジル人ストライカーで『アニマル』のニックネームで知られた。東京ヴェルディでプレーし、浦和レッズと契約したがほとんどプレーしなかった」

「世界のサッカー界で、最もフィジカル的なストライカーの一人。川崎フロンターレ、コンサドーレ札幌、東京ヴェルディでプレーし、欧州ではポルトとゼニトでプレーした」

 この4人の中で、1人目はヒントが少なかったのかもしれない。正解はドゥンガやレオナルド、ジョルジーニョとともに1994年W杯優勝時の元ブラジル代表FWベベットだ。そして、続くのはフリスト・ストイチコフ。左足から放たれる強烈なシュートはJリーグでも異彩を放った。そして、3人目は卓越したテクニックと狂気の両者を見せたエジムンドで、最後の一人は現在中国の上海上港でプレーしているフッキだ。


フォルラン、ポドルスキに続きイニエスタ参戦となるか

 こうして見ていくと、やはりJリーグにやってきた世界的な名手はブラジル人が多く、さらに言えば1994年アメリカ・ワールドカップ優勝メンバーが多い。その次の世代では、このリストに含まれなかった選手でも、横浜フリューゲルスや柏レイソル、サンフレッチェ広島でプレーしたMFサンパイオなど、世界トップクラスの選手もいた。しかし近年は、そうした実績を誇る選手がJリーグに減っている。

 ここ5年ほどで言えば、セレッソ大阪でプレーした元ウルグアイ代表FWフォルランと、現ヴィッセル神戸の元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキがビッグネームと言える。イニエスタが神戸にやってくれば、その世界トップクラスのプレーを見られることはもちろんのこと、Jリーグ初期にサポーターをワクワクさせたような存在として、再びスタジアムに多くの人が集まる起爆剤になってくれるのではないかと、期待は高まるばかりだ。


(Football ZONE web編集部)