ロベルト・カルロス氏のあり得ない軌道を描いてゴールネットを揺らした、驚愕FKが最脚光を浴びている【写真:Getty Images】

写真拡大

1997年フランス戦、R・カルロスがあり得ない軌道の驚愕FKを叩き込む

 元ブラジル代表DFロベルト・カルロスが10日の45歳の誕生日を迎えた。

 英誌「フォー・フォー・トゥー」のフランス語版は、「このブラジル人のキャリアで最も美しいゴールを振り返る」とベストゴールを特集。あり得ない軌道を描いてゴールネットを揺らした40メートルの驚愕“変化球”フリーキック(FK)に改めてスポットライトを当て、「地球外のFK」と大絶賛している。

 サッカー界に衝撃を与える一撃だった。1997年にフランスでプレワールドカップとして開催された大会“トゥルノワ・ドゥ・フランス”。ブラジル代表の一員としてフランス戦に出場したR・カルロスの左足から、まさに伝説級の一撃が生まれた。

 ブラジルが敵陣中央でFKを獲得すると、キッカーを務めたのがR・カルロスだ。ゴールまでの距離は約40メートル。フランス代表の4人が壁として目の前に立ち、現在レアル・マドリードを率いるジネディーヌ・ジダン、現フランス代表で指揮を執るディディエ・デシャンらがキックの阻止に懸かった。

 長い助走を取ったR・カルロスは、独特の小刻みなステップから一気に加速すると、左足のアウトサイドに引っ掛けて一閃。壁の横をすり抜けたボールはそこからあり得ない弧を描いて急激に変化。フランスの名GKファビアン・バルテズは意表を突かれて動けず、そのまま右ポストに当たりながらゴールに吸い込まれた。

 R・カルロスを象徴する一撃が生まれた瞬間だ。本人は以前のインタビューで「後ろにあった看板広告を覚えている。『LA POSTE』と書かれていて、その『A』を狙って蹴った」と振り返っている。同記事では「地球外のFK」と絶賛した。

 そのキックは“悪魔の左足”と恐れられたが、今でもR・カルロスのFKは語り草となっている。


(Football ZONE web編集部)