離脱した日本ハム清宮は絶望的? 全12球団大予想、開幕1軍を掴むルーキーは?
各球団、オープン戦は残り3試合、広島はルーキーの開幕1軍はなしか
プロ野球開幕まで、あと1週間。各球団、今週末の3連戦が最後のオープン戦となり、いよいよ2018年シーズンが幕を開けることになる。残り3試合でチームは開幕に向けて最後の調整、そしてメンバー編成の最後の見極めを行うことになる。
2018年シーズン、キャンプから大きな注目を集めた1人が早実から日本ハム入りした清宮幸太郎内野手だった。7球団競合の末にプロ入りした高校通算111本塁打のスラッガーは1軍でキャンプをスタートさせたものの、限局性腹膜炎で入院して離脱。開幕1軍も厳しい状況となっている。
では、他球団はどうだろう。各球団それぞれのニーズを勘案して獲得してきたルーキーたち。果たして開幕1軍メンバーに割って入ってくる選手がどれだけいるだろうか。12球団でオープン戦出場実績のあるルーキーたちの開幕1軍入りの可能性を予想してみたい。開幕1軍入りが当確を◎とし、有力を○、可能性ありを△、厳しいを×とし、セ・リーグから見ていこう。
【広島】なし
ドラフト1位で獲得した中村奨成捕手をはじめ、6選手中4選手が高卒ルーキー。ドラフト3位・ケムナ・ブラッド誠(日本文理大)、ドラフト6位の平岡敬人(中部学院大)の2人もオープン戦登板はなく、ルーキーの開幕1軍入りの可能性は限りなく低そうだ。
【阪神】
△ 2位 高橋遥人投手(2試合5回3安打2四球3三振1失点 1.80)
× 4位 島田海吏外野手(4試合9打数0安打0本塁打0打点 .000)
× 5位 谷川昌希投手(2試合4回2安打1四球1三振1失点 2.25)
最も可能性があるのはドラフト2位の高橋遥人投手。ローテ入りの可能性がある左腕だが、開幕ローテ争いが混沌としており、藤浪晋太郎や小野泰己、才木浩人など他のライバルたちの状態次第となりそう。キャンプで俊足が注目を集めた島田海吏外野手だったが、オープン戦は11打席無安打とアピール出来ていない。
DeNAは5選手に可能性、巨人はドラ3大城が当確か
【DeNA】
◎ 1位 東克樹投手(2試合7.1回3安打4四球9三振0失点 0.00)
○ 2位 神里和毅外野手(10試合28打数8安打0本塁打0打点 .286)
○ 5位 櫻井周斗投手(5試合4.2回1安打4四球5三振0失点 0.00)
× 7位 宮本秀明内野手(9試合7打数1安打0本塁打0打点 .143)
△ 8位 楠本泰史内野手(9試合13打数7安打2本塁打2打点 .538)
最も数多く開幕1軍にルーキーが入ってきそうなのが、昨季日本シリーズに進んだDeNA。ドラ1の東はローテ入りが確実で、2位の神里も筒香、桑原、梶谷に続く外野手として1軍入りが有力。日大三高から入団した櫻井も中継ぎで5戦連続無失点と好投しており、開幕1軍入りの可能性は高いか。
【巨人】
◎ 3位 大城卓三捕手(12試合17打数5安打1本塁打3打点.294)
× 4位 北村拓己内野手(4試合3打数0安打0本塁打0打点.000)
○ 5位 田中俊太内野手(12試合22打数6安打1本塁打6打点.273)
× 6位 若林晃弘内野手(4試合9打数0安打0本塁打1打点.000)
開幕1軍に手をかけているのが大城と田中俊。大城は、オープン戦では小林誠司に次ぐ2番手捕手として起用されており、1軍入りはほぼ確実だろう。広島・田中広輔の弟としても知られる田中俊もオープン戦で満塁弾を放つなどアピールしており、開幕1軍入りは有力だろう。
【中日】
◎ 1位 鈴木博志投手(5試合5回6安打3四球3三振0失点 0.00)
中日はドラフト2位から6位まで高卒ルーキーを指名していることもあって、開幕1軍入りの可能性があるのは1位の鈴木博ただ1人。最速157キロを誇る右腕はオープン戦無失点を継続しており、シーズンでは勝利の方程式へと組み込まれる見込み。21日のソフトバンクとのオープン戦ではプロ入り後最速の156キロをマークした。
【ヤクルト】
× 1位 村上宗隆内野手(1試合4打数2安打0本塁打0打点.500)
○ 2位 大下佑馬投手(5試合8回10安打3四球5三振7失点 7.88)
○ 4位 塩見泰隆外野手(6試合14打数7安打1本塁打4打点.500)
△ 6位 宮本丈内野手(2試合2打数2安打0本塁打0打点 1.000)
ドラフト1位の村上は18日のソフトバンク戦で2安打したが、1軍を経験させる意味合いの強い昇格で、開幕1軍の可能性は低い。オープン戦でコンスタントに出番をもらっている2位の大下、14打数7安打1本塁打、打率5割の成績を残す4位の塩見は、開幕1軍の座を掴むことが有力か。
西武のドラ3伊藤は確実、オリックス1位の田嶋はローテ入り
【ソフトバンク】
△ 2位 高橋礼投手(2試合2回2安打1四球1三振2失点 9.00)
王者ソフトバンクで開幕1軍の可能性があるのは、ドラフト2位のサブマリン高橋礼。オープン戦初登板となった15日の巨人戦は長野に2ランを浴びて敗戦投手となったが、中1日での登板となった17日のロッテ戦は打者3人で片付けた。球界でも稀有なアンダースローだけに、中継ぎとして1軍に割って入る可能性も。
【西武】
△ 1位 齊藤大将投手(3試合6.1回8安打6四球6三振8失点 11.37)
◎ 3位 伊藤翔投手(5試合7.2回7安打2四球6三振1失点 1.17)
ドラフト3位の伊藤の開幕1軍が確実だ。四国アイランドリーグplusの徳島から入団した右腕は、オープン戦5試合でわずか1失点。中継ぎとして結果を残している。先発ローテ候補に挙がっていた1位の齊藤は結果を残せず、ローテ争いから脱落。開幕1軍入りは厳しくなった。
【楽天】
△ 6位 西巻賢二内野手(11試合13打数3安打0本塁打0打点 .231)
× 7位 寺岡寛治投手(1試合1回3安打1四球0三振2失点 18.00)
オープン戦に出場したのは、6位の西巻と7位の寺岡の2人だけ。西巻はシュアな打撃を見せてポテンシャルの高さを伺わせているものの、高卒1年目。ファームで育てられることになるだろう。即戦力として期待された1位の近藤、2位の岩見が出てきていないのが寂しいところ。
【オリックス】
◎ 1位 田嶋大樹投手(2試合8.2回6安打3四球5三振5失点 3.12)
× 2位 K-鈴木投手(2試合2.2回5安打3四球1三振3失点 10.13)
△ 3位 福田周平内野手(10試合8打数0安打0本塁打0打点 .000)
○ 8位 山足達也内野手(11試合26打数7安打0本塁打4打点 .269)
1位の田嶋は開幕ローテ入りをほぼ確実にしており、オープン戦2試合もまずまずの投球を見せている。ついで有力なのが8位の山足。オープン戦11試合に出場してまずまずの成績を残しており、開幕1軍入りが有力な位置にいる。田嶋とともに即戦力として期待されていた2位のK-鈴木はオープン戦でアピール出来なかった。
ロッテは2位の藤岡裕、4位の菅野が当確、揃って開幕スタメンの可能性も
【日本ハム】
× 1位 清宮幸太郎内野手(7試合15打数0安打0本塁打0打点 .000)
○ 2位 西村天裕投手(5試合3.2回6安打2四球2三振3失点 7.36)
1位の清宮はオープン戦19打席ノーヒットが続き、さらには限局性腹膜炎で入院して離脱。栗山監督は可能性を探る発言をしているが、現実的には開幕1軍は厳しいと言わざるを得ない。20日の巨人戦で左膝下に打球を受けた西村は軽症で済み、開幕1軍入りが有力だ。
【ロッテ】
× 1位 安田尚憲内野手(8試合13打数1安打0本塁打2打点 .077)
◎ 2位 藤岡裕大内野手(1試合4打数3安打0本塁打2打点 .750)
◎ 4位 菅野剛士外野手(11試合40打数10安打0本塁打3打点 .250)
× 5位 渡邉啓太投手(1試合3回6安打1四球1三振2失点 6.00)
× 6位 永野将司投手(2試合1回4安打2四球0三振5失点 45.00)
ドラフト2位の藤岡裕と同4位の菅野の2人は開幕1軍入りが確実だろう。キャンプ、練習試合と評価を高めていた藤岡裕は首を痛めて離脱していたが、23日の中日戦(ナゴヤD)で復帰予定。スタメンの座を争う位置におり、開幕1軍入りは確実だ。菅野もオープン戦11試合に出場し、開幕が近づいてきても外野のスタメンで起用されている。藤岡裕、菅野のルーキー2人が開幕スタメンに名を連ねる可能性もある。1位の安田はオープン戦8試合で1安打にとどまり、2軍降格となっている。(Full-Count編集部)