エンゼルス入団が決まった大谷翔平【写真:Getty Images】

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右腕有望株ランクで堂々1位、「パワー備えたスライダー」にも高評価

 日本ハムからポスティングシステム(入札制度)でエンゼルスに移籍した大谷翔平投手が、MLB公式サイトが選出した若手有望株ランキングの「右腕部門」で堂々の1位に輝いた。直球、スライダー、スプリットの3球種で最上位の評価を受け、新人王候補にも選ばれている。

 記事ではまず、今季の「右腕」有望株ランキングを紹介。「このリストはまず、みんながプレーする姿に興味を持っているエンゼルスの二刀流ショウヘイ・オオタニから始まっている」としている。2位はアストロズのフォレスト・ウィットリー、3位はホワイトソックスのマイケル・コペック、4位はブレント・ハニーウェル、5位はドジャースのウォーカー・ビューラーと力のある選手が続く。

 それぞれの投手の「最高の武器」を紹介する項目では、大谷はファストボール(速球)、スライダーに加え、他の球種としてスプリットを取り上げる形で名前が登場。「20」から「80」までの数値による評価(メジャー平均は50に相当)で、ファストボールはコペック、ハンター・グリーン(レッズ)とともに最高の「80」とされている。

 寸評では「この3人共、(スカウティングスケールにおける)最高位の真っ直ぐを持っていて、100マイル(約161キロ)を超える能力を備えている。コペックは他の2人よりわずかに見劣りするのかもしれない。なぜなら彼らのコマンドは優っているからだ」と分析。大谷についてはコントロールも悪くないとの評価だ。

 また、スライダーの「65」もコペックと並んで最上位。「またこの二人の登場だ。両者とも(スライダーの)投球に一貫性を欠く面もあるが、パワーを備えたスライダーを持っている。ほとんどの場合、彼らはこの球で空振りを獲れると思われる」。決め球として十分に使えるとの見方を示している。

スプリットにも高い評価「オオタニのそれはえげつない」

 そして、「他の球種」では大谷のスプリット、ハニーウェルのスクリューが「65」の最上位として選出。こちらも寸評では「スプリットは日本でよく投げられる球種であり、オオタニのそれはえげつない。(彼のスプリットは)90マイル前半で、ストライクゾーンから急降下する」と絶賛。平均でも140キロ後半、150キロを超えることもあるフォークで、メジャーの猛者からも空振りを量産しそうだ。

 総括では、実力者がひしめくリストで大谷が1位に輝いた理由として「オオタニはスカウトたちの基準である20〜80の値において、3つの球種で65かそれ以上を獲得している。それを破るのは困難だ」と解説。そして、新人王候補にも「オオタニ」を選出し、「リストに名を連ねる選手の中では、ハニーウェル、ビューラー、(アレックス)レイエス(カージナルス)は今年迎えるシーズンにおいて大きな貢献をもたらすと思われる選手たちである。しかし、新人王を勝ち取る候補は、オオタニ以外では他に誰がなれるというのだろうか?」と分析。まさに“大本命“との予想だ。

 ランキングはポジション別となっているが、公開されたのはまだ「右腕」のみ。大谷は野手としてもランクインが予想される。23歳で海を渡る二刀流への期待は大きい。(Full-Count編集部)