16日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した「東京ゲームショウ2005」の開幕基調演説で、新型ゲーム機用の片手で操作できるコントローラーを紹介する任天堂の岩田聡社長。(撮影:吉川忠行)

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ゲーム関連の展示会「東京ゲームショウ2005」(コンピュータエンターテイン メント協会主催)が16日、千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。開会式で基調講演を行った任天堂の岩田聡社長は、2006年に発売を予定している同社の新型ゲーム機「レボリューション」(開発コード名)用の、片手で操作できるコントローラーを発表した。

 岩田社長は「ゲームコントローラーは必ず両手で持つという発想を変えた」と話した。ゲーム人口が増えないとゲーム産業自体が衰退するという危機感から、任天堂は「ゲームから離れてしまった人」や「ゲームをしていなかった人」を呼び込む戦略を考えてきたという。その上で、熟練者も初心者も楽しめる使用を目指して、同社はタッチパネルで操作できる「ニンテンドーDS」など、“感覚で遊べる”ゲーム機を開発してきた。

 新しいコントローラーはさながらテレビのリモコンのよう。20年前にファミリーコンピューターに端を発する“ゲーム機の常識”を任天堂自らが覆した。コントローラーの先端のセンサーが、画面との距離や方向、コントローラーのひねりなどをコンピューターに伝達するため、ラケットのようにしてスカッシュをしたり、釣りざおのようして魚釣りゲームをしたり、包丁のように使い料理ゲームをすることもできる。 複数のコントローラーを同時に使えるのもこのコントローラーの特徴。家族で一緒に遊ぶこともできる。

 岩田社長は「これまでは、テレビのリモコンを触らない人はいないが、テレビゲームのコントローラーを触らない人はいた。新しいコントローラーは直感的に操作でき、 誰もが同じスタートラインに立って楽しめる」とし、開発者らに対し「このコントローラーで、クリエーターたちがどんな提案をするか楽しみだ」と語った。【了】

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