試合中にファンが“スパイク強奪” 選手唖然のハプニングに会場騒然…実況は思わず爆笑

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オランダ1部でAZサポーターがトゥベンテDFのシューズを“強奪”

 これまでもサッカーの試合中に様々なハプニングが見られたが、選手のスパイクが相手サポーターに“強奪”され、弄ばれ、最後にピッチへ投げつけられる事態は前代未聞と言っていいだろう。

 現地時間24日に行われたオランダ1部第13節のAZ対トゥベンテ戦で、そんな予想外の出来事が発生したと、オランダのサッカー専門誌「Voetbal International」などが報じている。

 0-0で迎えた後半12分にそれは起きた。競り合いの最中でトゥベンテDFペート・バイエンの左足のシューズが脱げてしまった模様で、そのシューズをAZのGKマルコ・ビゾットがピッチの外に投げ出したという。バイエンは自分のシューズを見失い周囲を探している最中、今度は相手のあるAZサポーターがスタンドから飛び出してシューズを拾い上げると、あろうことかそのまま持ち去ってしまった。

 シューズを持ち帰った男性サポーターは、まるで英雄かのように周囲から囃し立てられ、それに気づいたバイエンは相手ゴール裏のスタンド前まで行き、両手を広げてシューズを戻すようにアピール。AZサポーターは「ここにはない!」と言わんばかりに、手を払いのけるようなジェスチャーを見せてバイエンを弄んだ。

 結局、バイエンが主審に主張して話し込んでいる間、いつの間にか“盗まれたシューズ”はゴール脇へと投げ込まれており、バイエンはそれを拾い上げると急いで自陣へと戻った。

被害者DFは試合後にユーモアを交えて返答

 衛星放送「FOXスポーツ」オランダ版は、「アルクマール(AZ)の観衆がペート・バイエンで楽しむ」と動画付きで紹介。実況が珍しいハプニングに思わず爆笑し、「ハハハ」と声を漏らしてしまう様子も収められている。

 試合はAZが2-0で勝利し、バイエンにとってはチームが敗れ、自身は“スパイク強奪事件”の被害者になるなど踏んだり蹴ったりとなった。

 だがバイエンは試合後、相手ファンの行動に対して寛容で、「理解しているよ。彼らは気に入ったんだろう、美しいシューズだったからね」と、22歳ながら落ち着いた様子でユーモアを交えて返答したという。

 試合には敗れたものの、思わぬ形で若きDFは“時の人”となっている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】「FOXスポーツ」オランダ版が公式ツイッターに投稿、トゥベンテDFのシューズが相手サポーターに強奪された様子


「FOXスポーツ」オランダ版が公式ツイッターに投稿、トゥベンテDFのシューズが相手サポーターに強奪された様子