「たぬき」といえば→東日本「揚げ玉」関西「油揚げ」 「その他」が最多の地域も
「きつねうどん」といえば、油揚げがのったうどんを思い浮かべる。これは関東でも関西でも同じだろう。
しかし「たぬき」といえば......? 関東では、天かす(揚げ玉)がのったうどんやそばのことを言う。だが関西では、「たぬき」といえば油揚げがのったそば、である。天かす(揚げ玉)はテーブルの上に置いてあり、基本無料だ。
そこでJタウン研究所は2カ月にわたって、「たぬき(そば&うどん)」といえば、天かす?油揚げ?」をテーマに、都道府県別のアンケート調査を行った(総投票数3541票、2017年8月17日〜10月23日)。はたして、その結果は――。
東日本全体に広がっている「天かす」派
全投票をあわせた数値は、「天かす」が1689票(47.7%)だ。「油揚げ」は1218票(34.4%)、「その他」が634票(17.9%)。下の円グラフをご参照いただきたい。
「たぬき(そば&うどん)」といえば、天かす?油揚げ?」(Jタウンネット調べ)
都道府県別に見てみよう。各県ごとの最多得票を色分けすると、上のような日本地図になった。「天かす」派のオレンジ色は、東日本全体に広がっている。
北海道(88.5%)、青森県(100%)、岩手県(100%)、山形県(100%)、福島県(100%)など、北海道と東北各県では、「天かす」派が多い。茨城県(72.8%)、栃木県(91.7%)、群馬県(76.9%)、埼玉県(90.5%)、千葉県(86.7%)、東京都(65.5%)、神奈川県(85.5%)など、関東各県も「天かす」派が圧倒的に多い。甲信越エリアの山梨県(85.7%)、長野県(77.8%)、新潟県(88.9%)も「天かす」派優勢と言える。
なお「たぬき」の名の由来としては、天ぷらの「タネ抜き」が語源であるという説や、かけ汁の色合いが濃く濃厚な味付けがたぬきを連想させることからという説などがあるようだ。
たぬきそば(nakashiさん撮影、Flickrより)
一方、「油揚げ」のグリーンは、関西中心にまとまっている。京都府(79%)、大阪府(78.1%)、兵庫県(75.8%)、奈良県(73.3%)、和歌山県(80%)など、近畿地方は予想通り「油揚げ」派が圧勝だ。「油揚げ」派は、石川県(85.9%)や、広島県(44.8%)にも見られた。
大阪のたぬきそば、食品サンプル(Kyowwさん撮影、Wikimedia Commonsより)
また「油揚げ」派優勢の京都府でも、刻んだ油揚げの上から葛あんをかけたうどんが「たぬき」と呼ばれているという。店によっては、天かす(揚げ玉)入りうどん・そばが「ハイカラ」と呼ばれることもある。
ところで、天かす(揚げ玉)でもなく、油揚げでもない「その他」が最多得票を得ている地域もある。鳥取県(61.9%)、島根県(75%)、山口県(80%)、香川県(71%)、愛媛県(60.9%)、長崎県(55.9%)、鹿児島県(58.3%)など、西日本に多く見られる。「その他」地域で、「たぬき」といえば、いったい何だろう。各地によって、それぞれ違うだろうが、ご投稿いただけると幸いだ。
あなたの地元で、「たぬき」(うどん・そば)といえば、何?
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