グラミー賞を3度、日本でも旭日小綬章・旭日中綬章を受章し、「世界最高のピアニストの1人」とされるマルタ・アルゲリッチ氏が、大分県の別府市で開催される「別府アルゲリッチ音楽祭」に参加する。国内でアルゲリッチ氏の演奏を聴く貴重な機会で、他にも様々なゲストミュージシャンが招かれている。開催期間は2017年5月6日から26日まで。



県民出演のPR動画も公開

アルゲリッチ氏と別府の関係は深い。94年に当時の別府市長が音楽ホールの監督就任を依頼したことをきっかけに、アルドリッチ氏は22年間欠かさず大分を訪れている。過去に18回開催された「別府アルゲリッチ音楽祭」では、ピアノ演奏に加えて総監督を務めているなど、別府における芸術振興へも力を入れている。



19回目を迎える今回の音楽祭は「奇跡の音楽祭」をテーマに、指揮者の小澤征爾氏や水戸室内管弦楽団とともにコンサートを開催。曲目はベートーヴェンのピアノコンチェルト第1番を予定している。

また、2015年に用意された専用の音楽サロン「しいきアルゲリッチハウス」では、150人限定のチェロ・リサイタルが開催される。



さらに、今回の音楽祭に際して、旅館の女将、巫女、漁師や甲冑姿の鉄砲隊など、大分県民の協力の下PR動画が作成された。人口比率当たりの留学生数が全国トップの大分県ということもあり、在住外国人も多数出演している。

動画では、別府と西洋との深い関わり、特にクラシックとのつながりの強さを紹介。海外向けに全編英語でナレーションが入り、温泉や神社を始めとする、現地の様子が紹介されている。



音楽祭は別府市のしいきアルゲリッチハウス、ビーコンプラザ、大分市のiichiko総合文化センターなどで開催される。チケットは3月5日から販売開始。