大型貨物車の車検証を手に違反の有無を調べる都の職員(撮影:吉川忠行)

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東京都は29日、品川埠頭(ふとう)と青海(あおみ)埠頭の2カ所で、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」に違反するディーゼル貨物車などの取り締まりを実施した。

 青海埠頭では、東京都環境局の職員が大型トラックの運転手に車検証の提示を求め、違反の有無を確認した。同所では約2時間で38台を調査した結果、4台の違反車両が見つかり、違反通知書を手渡した。また、同所周辺ではビデオカメラでナンバープレートを撮影し、違反車両を発見する調査も行われた。

 都を含む1都3県は、自動車の排ガスによる大気汚染防止を目的として、03年10月から同条例で定める粒子状物質排出基準を満たさないディーゼル車(トラック、バス、特殊用途車)の規制地域内の走行を禁止している。違反車両は新車登録から7年間の猶予期間が過ぎても、知事が指定するディーゼル微粒子除去装置(DPF)などの粒子状物質減少装置を装着していなかった。今回の取り締まりは、都のほか千葉県や神奈川県などの関係自治体でも実施した。

 都では03年10月1日から05年5月31日までに、築地市場や板橋トラックターミナルなど、延べ325カ所で取り締まりを実施し、総数1万1113台を調査した。このうち、違反車両は246台で、内訳は都内の車両が78台、都外が168台だった。また、条例違反に対する運行禁止命令の発令状況は、処分者数133者、処分台数177台だった。【了】

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