ディーゼル車規制で大気浄化
ディーゼル車規制を実施している東京都内の大気環境が大幅に改善していることが、都の2004年度の浮遊粒子状物質(SPM)に関する調査(速報)でわかった。都内34か所に設置した自動車排気ガス測定局における環境基準達成率は97%で、規制の効果がてき面に現れた格好。都は06年から、さらに規制強化した条例を実施、首都圏の一層の大気浄化を図る。
都は1984年から毎年、排気ガス測定局のSPM調査を実施。04年度は大田区の環状7号線松原橋測定局を除いたすべての測定局で達成。02年度0%、03年度は12%で急激な改善ぶりが明らかになった。住宅地域などに設置した一般測定局では、前年の達成率51%に対し04年度は100%だった。
06年からは条例の規制対象を拡大する。都では、2000年12月に定めた「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」の中で、SPMなどの規制について決めたが、その際、条例の実施期間を2段階に設定。2段階目には例えば、排出量の許容限度を1キロワット時当たり「0.25グラム」から「0.18グラム」と厳しくするなどの規制強化を盛り込んだ。2段階目の条例開始時期は未定だったが、昨年11月、06年4月1日から実施することを決めた。
都を含む1都3県は、03年10月から、条例で定める粒子状物質排出基準を満たさないディーゼル車(トラック、バス)の規制地域内の走行を禁止した。都では測定結果が急激に改善したのに関し、「ディーゼル車規制以降、全体的な数値自体は下がっていたが、04年度は環境基準をクリアするという形で成果が出た」と分析している。
SPMについての国の環境基準は、1日の平均値が1立方メートル当たり0.1ミリグラム以下としている。環境省によると、国内には03年度で、390の排ガス測定局があり、全国平均の達成率は77.2%だった。【了】
都は1984年から毎年、排気ガス測定局のSPM調査を実施。04年度は大田区の環状7号線松原橋測定局を除いたすべての測定局で達成。02年度0%、03年度は12%で急激な改善ぶりが明らかになった。住宅地域などに設置した一般測定局では、前年の達成率51%に対し04年度は100%だった。
都を含む1都3県は、03年10月から、条例で定める粒子状物質排出基準を満たさないディーゼル車(トラック、バス)の規制地域内の走行を禁止した。都では測定結果が急激に改善したのに関し、「ディーゼル車規制以降、全体的な数値自体は下がっていたが、04年度は環境基準をクリアするという形で成果が出た」と分析している。
SPMについての国の環境基準は、1日の平均値が1立方メートル当たり0.1ミリグラム以下としている。環境省によると、国内には03年度で、390の排ガス測定局があり、全国平均の達成率は77.2%だった。【了】