旬到来の「広島菜」 家族で守る広島名産
[Jステーション-広島ホームテレビ]2016年12月13日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」の「まちの宝コーナー」のコーナーで、特産広島菜の収穫風景が紹介されました。
広島菜(Spiegelさん撮影、flickrより)
広島菜は京菜とも呼ばれ、日本三大漬け菜の一つです。葉っぱが根本から大きいのが、いい京菜なんだそうです。
お歳暮にも重宝
広島・安佐南区。太田川を渡った川内地区では、広島菜の収穫が始まっていました。川内地区は広島菜発祥の地と呼ばれ、およそ130年近く生産が続いています。太田川によって運ばれた砂によってできた土地は野菜作りにとっても適しているそうです。
毎年この地区で収穫された広島菜は、JA広島市広島菜漬センターに集められ、水槽で漬け込まれます。重石は、ひとつだいたい300キロ。これを9個置いて約一晩漬け込みをするそうです。ここで程良い歯切れと芳醇な風味が生まれます。ご飯との相性も抜群の広島菜漬は、直売もされお歳暮にもたくさん買い求められるとのこと。おすすめは樽に入った「JA広島市 広島菜漬 樽詰」。漬け物は味が変わっていくので、ゆっくり食べられて味の変化を楽しめる商品だそうです。
天候に左右されやすい広島菜は苦労も絶えず、今年も長雨で出来が心配されましたが、質のよい広島菜が育ちました。親子三代、家族総出で収穫する高西農園。嫁いで60年以上になるおばあちゃんは、「ほんとしんどい仕事じゃったですよ。今のように機械はないしみんな手でしばって、それができんのよね、やりつけてないけえねえ」と振り返っていました。
周囲の農家は減ったが...
この地区は近年、周囲に住宅が増え、農家は全盛期の約3分の1に減少。お父さんは「減ってますよ、やはり高齢です。年とって、ビルが建って、家が建って、畑が本当にないなったですよ。家が建つという事は影ですから出来ません」。しかし時代に負けず、先代から受け継いだこの畑は、4年前から手伝う息子さんへと託されるようです。
「やっと最近面白味が分かってきたかなあと。やっぱ手間かければいいものができるし、手をかけないといいものができないし、あとはもう勉強していかないといけないなと」
寒くなってくると食べたいなと思う広島菜は、広島の人にとってもおなじみの味。この味を、ぜひこれからも長く守っていって欲しいですね。(ライター:石田こよみ)