正月の能登に欠かせない「蓬莱」って、なあに?
[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2016年12月12日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、「蓬莱」について紹介をしていました。
能登の風景(Nao Iizukaさん撮影、flickrより)
聞きなれない言葉かもしれませんが、能登に行くとどの家庭にも必ずと言ってもいいほどあるお正月飾りなのです。
農作物のお供えが起源
蓬莱とは、能登地方に多くある、神棚の下に紙を貼る風習。毎年年末にこれを取り替えて、新年を迎えます。半紙や奉書に「福寿」や「繁栄」などの おめでたい語を墨書きしたもので、その言葉は、お店ならば「商売繁盛」、漁師ならば「大漁」などの場合もあります。また墨書きではなく、文字とおめでたい七福神や干支などを切り絵にしたバージョンもあります。
能登では正月が近づくと、当たり前にホームセンターなどで売られます。サイズも豊富に展開され、普通のお正月飾りよりもよく売れているそうです。かつては神社や寺で配っていたのですが、ニーズが多い上に流通が不便だったため、造花屋さんが蓬莱を作って配るようにもなりました。また、趣味として蓬莱を作っている人もいます。
蓬莱は、もともとは農作物のお供えで、米や小豆・銀杏などを幾何学模様に盛ったものを指していました。しかし、豊作だけでなく人々の願いが多様化し、食べ物などのように形で表せない願いを紙で表現するようになったと言われています。
全国にあり、高野山の修験者が広めたものが、未だに能登にのみ残っているそうです。(ライター:りえ160)