2016年12月18日、次のような写真付きのツイートが投稿された。

写真は地下鉄の駅で撮影されたポスターらしい。画像は漫画家・故横山光輝氏の人気作品『三国志』の一場面のようだ。吹き出しには、「円高と円安、どっちが良いかわかりません...」というセリフが入っている。

下段をよく見ると、「知は、力なり。」というコピーがある。その横に日本経済新聞のロゴがデザインされている。右隅には、「日経三国志」という文字も見える。

ツイートには、「まさかの日本経済新聞との正式コラボ広告だった」というコメントが添えられているが、正真正銘、日本経済新聞の企業広告だ。左隅には、「15/50」とシリアルナンバーのような数字が記されているところを見ると、50パターン用意されたシリーズ広告なのだろうか。

「これも孔明の罠だ!」「いかん、これ超面白いw」

冒頭のツイートに関連して、ツイッターには「これも孔明の罠だ!」「いかん、これ超面白いw」などといった驚愕・感嘆・激賞の嵐だ。

いや、ただ驚いているばかりではない。さっそく動き始めた人もいた。

銀座線三越前、銀座線外苑前など、続々と地下鉄の駅で発見したポスターを投稿している。

この様子を見て黙っていられなくなるのが、Jタウンネット編集部員である。「じゃ、行って見て来ようじゃないか」と会社を飛び出した。向かった先は、東京メトロ丸ノ内線の四ツ谷駅だ。ところが、四ツ谷駅のホームを探してもそれらしきモノは見つからない。

「他の駅を探してみるか」とやって来た丸ノ内線の電車に飛び乗り、そのまま新宿駅まで行くことにする。そして新宿駅のホームで、ついに目的のポスターを発見した。それが、下の写真だ。


「日経三国志」(写真は新宿駅で編集部撮影)

地下鉄駅の壁には、カラフルなポスターばかりだが、横山光輝先生の白黒の絵はかえって目立つ、光り輝いて見えるのだ。諸葛孔明が叫ぶ「日経電子の版」という言葉も力強い。しかもシリアルナンバーは「01/50」だ。筆者は「幸先がいいな」と、一人ほくそ笑んだ。

新宿駅から四ツ谷方面に戻りながら、各駅でポスターを探すことにする。新宿三丁目では発見できなかったが、新宿御苑前で目指す第2のポスターを見つけた。それがこれだ。


「日経三国志」(写真は新宿御苑前駅で編集部撮影)

「理論」をふりかざして見事一番乗りしている甘寧。ツイッターには「これはスタンプで欲しいなぁ」というツイートもあった。

先へ進もう。次は、四谷三丁目駅で発見したポスターだ。


「日経三国志」(写真は四谷三丁目駅で編集部撮影)

ユニコーン企業とは、伝説の生き物「ユニコーン」のようにまれだが、将来、巨額の利益をもたらす可能性のある企業ということ、らしい。なかなか聞くことのない言葉に、馬超も思わず「むむむ」状態だ。

......というわけで、東京メトロ丸ノ内線を駆け足で回って、3枚のポスターを確認できたのだが、50枚制覇を目指す人もいることだろう。ツイッターでは、「#日本経済新聞三国志コラボみんなでコンプリート」というタグを作って、力を合わせて制覇を目指す動きもある。いっそ東京メトロと日経がコラボして、スタンプラリーを企画してほしい、という声もあった。