水色をしたJRのきっぷには、区間や値段、座席の指定などのほか、さまざまな文字や記号が印字されています。そこにある「(2-タ)」「(4- )」といった謎の文字列にも、もちろん意味があるのです。

数字は6種類

 JRの新幹線や特急などに乗るとき使用する水色の大きな乗車券や特急券を見ると、乗る区間や値段、日付などが書かれていますが、それとともに一見、意味がわからないさまざまな文字や記号も記されています。そのひとつ、きっぷの下部にある「(2-タ)」「(5- )」といった印字。もちろんそれには、きちんとした意味があります。


乗車券などのきっぷに印字されている「(2-タ)」や「(5- )」の文字。

 前半の数字は「1」から「6」までありますが、これは次のように、きっぷを発券したJRの会社を表しています。

「1」:JR北海道
「2」:JR東日本
「3」:JR東海
「4」:JR西日本
「5」:JR四国
「6」:JR九州

 たとえば、新宿駅で買ったきっぷはJR東日本の「2」、大阪駅で買ったきっぷはJR西日本の「4」です。JR以外の旅行会社などで購入したきっぷにも、そのエリアのJR会社を示す数字が記されます。

 後半の「タ」は、きっぷの有効区間が、それを購入したJR会社から別のJR会社へまたがったり、別のJR会社だけだったりする場合に付きます。たとえば、JR東日本とJR東海、JR西日本にまたがる「東京都区内〜神戸市内」や、JR西日本だけの「岡山〜広島」、JR西日本とJR九州にまたがる「岡山〜長崎」の乗車券をJR東日本の新宿駅で購入すると、「2-タ」になります。

「おへそマーク」にも意味が

 なお、有効区間がJR以外の私鉄にまたがっている場合、たとえば伊豆急行線を含む「東京山手線内〜伊豆急下田」といったきっぷは、「タ」の対象になりません。また、きっぷの有効区間が、購入したJRエリアのなかだけで完結する場合、たとえばJR北海道エリアで発券した「札幌〜旭川」や、JR四国エリアで発券した「高松〜高知」のきっぷは、それぞれ「1- 」「5- 」となり(「(1)」のように数字だけの場合もある)、「タ」は入りません。

 番号と同様、JR各社で一見共通しているように見えるきっぷの地紋も、発行するJR会社ごとに異なっています。よく見てみると、JRのロゴマークに挟まれた記号が、JR北海道は「北」、JR東日本は「E」、JR東海は「C」、JR西日本は「W」、JR四国は「S」、JR九州は「K」になっているはずです。


横に長い「特急券・B寝台券(個)」には、自動改札機を通れないことを示すマークも印字されている。

 ちなみに、「青春18きっぷ」や個室の寝台券といった横長の券などに印字された“おへそマーク”(○のなかに×印)は、自動改札機に対応していないことを示す記号です。このマークがある場合は、改札を通るとき、駅係員にきっぷを見せる必要があります。

【写真】JRのきっぷ、よく見てみると紙自体も…


JR各社で異なるきっぷの地紋。JR北海道は「北」、JR東日本は「E」、JR東海は「C」、JR西日本は「W」、JR四国は「S」、JR九州は「K」。

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