「ふたりエッチ」に感動広がる 連載20年、400回超の性行為の末ついに...
夫婦が抱える性の悩みを描いた人気漫画「ふたりエッチ」。約20年にわたり連載が続く長寿作品で、コミックスの売上は累計2600万部を超える。そんな「国民的セクシー漫画」をめぐり、いまインターネット上で「感動的」「なんだか感慨深い」との声が広がっている。
2016年10月14日発売の「ヤングアニマル」(白泉社)に掲載された468話で、作品の主人公・小野田真(まこと)と、その妻でヒロインの優良(ゆら)の子作りが「成功」したことを仄めかす、「意味深」なシーンが描かれたためだ。
「私が子供の時から子づくりしてた」
1997年1月に連載がスタートした「ふたりエッチ」は、「ステップアップラブストーリー」をうたうセクシー漫画だ。2016年10月現在、コミックスは68巻まで発売されている。そのストーリーは、童貞と処女のままお見合い結婚した主人公夫婦が、性の悩みを一つずつ解決しながら愛を深めていく...という内容だ。
作者の克・亜樹さんは同作について、
「これはただのHマンガではありません。Hを考えるマンガです」
とのメッセージを掲げている。この言葉通り、「ふたりエッチ」は単に性的なシーンを描いた漫画ではなく、「性教育」的な要素を盛り込んだ作品になっている。
実際、作中では「性」に関するデータやうんちく、性行為の「ハウツー」などを数多く取り上げている。こうした作風もあり、性描写の多い作品ながら「一般向け青年漫画」に分類され、幅広い層の読者から人気を得ている。メディアミックスも盛んで、アニメやゲームのほか、実写映画やドラマも制作されている。
約20年にわたり、男女の性にまつわる様々なテーマを描いてきた「ふたりエッチ」。長い連載の中で、真と優良の性行為シーンは少なくとも400回以上(「ヤングアニマル」編集部談)描かれているが、2人の間に子供ができたことはなく、最近では「不妊治療」が作中のテーマの1つになるほどだった。
こうした展開の中、10月14日発売の「ヤングアニマル」掲載の468話に登場した「意味深なシーン」が、インターネット上で大きな注目を集めている。
それは、不妊に悩む2人の「妊活」が成功したように受け取れるシーン。人型にデフォルメされた精子(真)と卵子(優良)が、子宮の中で「やっと会えたね」などの会話を交わし、満面の笑みで抱き合う様子が描かれたのだ。
ヤングアニマル編集部「作品に描かれていることが全て」
「ふたりエッチ」で2人の「初夜」が描かれたのは、「ヤングアニマル」1997年2月14日発売号に掲載された3話でのこと。それから19年8か月。待望の「オメデタ」を仄めかすシーンがようやく作中に登場したことを受け、ツイッターやネット掲示板には、
「優良さんとうとう妊娠か...感動的やな...」
「月日を重ねついにとうとう。なんだか感慨深いなぁ」
「ふたりエッチのゆらさんついに妊娠だと!?!?!? よく頑張ったなぁ」
などと一足早く祝福ムードに包まれた。そのほか、「おめでとう。私が子供の時から子づくりしてた」「19年はなげーなぁ...読んでた小学生の頃が懐かしい」と懐かしむ書き込みも目立った。
とはいえ、468話で描かれたのは「受精」までで、これだけでは優良が本当に「妊娠」したのかどうかは分からない。ネット上ではすでに妊娠が確定したかのような騒ぎになっているが、実際はどうなのか。
ヤングアニマル編集部は18日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「作品に描かれていることが全てです」
と回答。その上で、「来年で連載20周年を迎えることもありますので、今後の展開に注目して頂ければと思います」と話していた。