2016年10月3日夜から4日にかけて、沖縄県に「数十年に1度」と言われる勢力の台風18号が上陸した。農作物や建造物に被害が出て、特に被害が大きかった久米島では電柱がいくつも倒れ、停電が発生した。しかし、直撃を避けることが出来たため、予測されていたほどの強風は避けられた。

暴風や大雨などの「特別警報」が出る中、渦中の沖縄県民の間では、とあるスーパーの話題が頻出し、ツイッターではそのスーパーの名前がトレンド入りするほどだった。

画像はイメージ(Jun Aculladorさん撮影。flickrより)

台風の強さのバロメーター

台風の「特別警報」は、沖縄などの地方においては、中心気圧910hPa以下、もしくは最大風速60メートル以上で発令されるものだ。それだけの台風が来ると予想された沖縄では、上陸前日から対策に追われ、多くの店舗が営業を見送ることとなった。

しかし、風にも負けずに営業を続けたのが、住民の食料を支えるスーパーだ。

沖縄のスーパーチェーン「サンエー」は事前に、今回の台風上陸の際は営業を見送る決定をしていたが、同じく県内企業の「かねひで」、「ユニオン」は営業を続け、イオングループも一部営業していた。

その中でも、県内18店舗を展開するユニオンは、台風の中でも営業を続けることで知られており、24時間営業も相まって、台風中に訪れるという人も多い。「今、あいてます。ユニオンですから!」のフレーズ通り、24時間いつでも、それこそ台風の時も開いているお店だ。

それだけに、「ユニオンが閉店した」という噂がツイッター上で流れると、沖縄県に住んでいると思われるユーザーが、

と、驚きのツイートを多数投稿。一時は「ユニオン」がツイッターのトレンドに入るほどだった。

「京急線の遅延」や、「テレビ東京の報道特番」などが、東京における事態の深刻度を表すバロメーターとしても認識されているように、沖縄県においては「ユニオンが営業しているか否か」が、台風に対する指標として機能しているようだ。

ユニオンを運営する野嵩商会に、実際に閉店していたのか、どの店舗が閉店していたかを確認すべく取材を申し込んだが、返答は得られなかった。