履正社が18得点の猛攻で、関大一に圧勝!

 ドラフト1位候補とも言われる寺島 成輝(3年)を擁し、優勝候補の一角を占める履正社の夏は、初戦が関大一、勝てば春4強の汎愛という、激戦ブロックに入ったが、あらゆる不安を払拭して余りある完勝で、幸先の良いスタートを切った。

 まず寺島が立ち上がりから上々であった。直球主体の配球で関大一打線を力で捻じ伏せ、初回は2奪三振の三者凡退。結果的には4回登板して、9奪三振1与四球4被安打の1失点。課題があるとすれば、良いイニングと悪いイニングの波があることだろうか。全国レベルの打線を相手に力勝負がどこまで通用するのか注目したい。

 そして寺島をも凌ぐ活躍を見せたのが履正社打線である。

 関大一の先発は背番号10の川瀬 温大(2年)。初回、先頭の福田 観大(3年)がストレートの四球で出塁すると、2番北野 秀(3年)が左中間を完全に破る適時二塁打を放ち、わずか5球で1点を先制。その後も、4番安田 尚憲(2年)の3ラン本塁打を含む打者11人の猛攻で7点を先制した。

 2回裏は2番手谷口 裕亮(2年)のアンダースローを打ち崩せず三者凡退、3回裏も福田の適時打による1点のみであったが、4回裏に再び打線が火を噴いた。3番四川 雄翔(3年)の中安から始まった攻撃は止まるところを知らず、3番手岡本 直也(3年)、4番手高谷 勇冴(3年)を引きずり出して、気が付けば打者16人で10得点と初回を上回る猛攻を見せ、完全に試合を決めた。

 関大一は、2回裏に2番手谷口が履正社打線を三者凡退に抑えると、3回表には、二塁打で出塁した8番神田 真希志(3年)を、2番三川 竜平(3年)が適時打で返し、さらに盗塁を決めて好機を広げるなど、自分たちのやりたい野球を垣間見せたが、圧倒的な実力差の前に最後まで反撃の糸口を見出すことができなかった。

(文=西村 結生)

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