3月上旬に発表された“長時間風を浴びていてもだるくなりにくい”プラズマクラスター扇風機の説明会で、シャープ初となる除加湿一体型の空気清浄機「KC-GD70」も紹介されたのでお伝えしておこう。

ここ数年、空気清浄機の売れ行きは伸び悩んでいるが(価格.comのトレンドニュース参照)、花粉やPM2.5、黄砂といった外気環境の悪化による部屋干しニーズの高まりを受け、除湿機の需要が増加している。「KC-GD70」は、1台で除湿も加湿も行える空気清浄機。通年で湿度やニオイ、空気の汚れが気になるならばうってつけの一台だろう。

サイズは405(幅)×687(高さ)×337(奥行)mmと大きめだが、加湿空気清浄機と除湿機をそれぞれ用意するよりも設置場所や収納もコンパクトに済む。市場想定価格は10万円(税別)で、2016年4月下旬発売予定

2015年の除湿機の出荷台数は、前年の116.2%に伸長

2015年の除湿機の出荷台数は、前年の116.2%に伸長

加湿も除湿も“おまかせ”で快適!

KC-GD70の基本構造は、同社のスタンダードな加湿空気清浄機と同じ。背面から空気を吸い込み、フィルターで汚れをろ過してキレイな空気を部屋に届ける。プラズマクラスターも一緒に放出されるため、浮遊菌やウイルスの抑制、付着ニオイが消臭されるほか、静電気の除電も行う。除電することでホコリなどが壁や家具に付着するのが防げ、空気清浄機の吸込口まで汚れを運ぶことができるのがポイントだ。

この構造に除湿機能を追加したのがKC-GD70。機能が多くなると運転モードを選ぶのがめんどうに思われるかもしれないが、ホコリ、ニオイ、湿度、温度、照度をセンサーで検知し、最適な運転(空気清浄+加湿または除湿)に自動で切り替える「おまかせ」が用意されているので手間なく快適さを保てる。部屋干しの洗濯物を乾かすのに役立つ「衣類乾燥」モードも搭載。

たとえばリビングに設置したKC-GD70で春〜夏に「おまかせ」運転した場合、日中部屋に人がいる時には空気清浄を中心に加湿や除湿し、夜間に人がいなくなった際には除湿中心でカビ対策しながら空気清浄を実行。空気清浄、除湿、加湿を切り替えるだけでなく、どの運転に比重をおくかも部屋の状態にあわせて行われる

「おまかせ」運転時は、後ろななめ20°にルーバーが調整される。スピーディーに部屋の空気を循環させるためのベストな角度が、この角度なのだそう。適用床面積(空気清浄/加湿空清/除湿空清)は、〜32畳/〜18畳/〜23畳(加湿空清:プレハブ洋室/除湿空清:60Hz、コンクリート住宅において)

ただし、「衣類乾燥」運転や「スポット消臭」運転時は前方からの送風に変わるとともに、ルーバーを動かすことで上下最大約110°にスイング(下の動画参照)。「衣類乾燥」運転は、洗濯物が乾燥したとセンサーが判断した時、または8時間経過した後に終了し、「衣類乾燥」を選ぶ前の運転モードに切り替わる。

背面から吸い込まれた空気は、大きなホコリをブロックするプレフィルター→0.3μmの粒子も99.97%キャッチする静電HEPAフィルター→タバコ臭や料理臭などを除去する脱臭フィルターでろ過されるので、洗濯物に当たる風もキレイ!

加湿するための水と除湿した水を溜めるタンクは、それぞれ用意されている。加湿用の給水タンクの容量は約3Lで、自立する仕様

排水タンクの容量も約3L。ハンドルが付いているので、水を捨てる際の持ち運びも容易にできそうだ

排水タンクの容量も約3L。ハンドルが付いているので、水を捨てる際の持ち運びも容易にできそうだ

熱交換部分を階段状に配置して薄くすることで、前面パネルをスラントデザインとした。見た目の印象をスリムにする工夫だという


>> シャープ初! 衣類乾燥もできる除加湿空気清浄機「KC-GD70」誕生 の元記事はこちら