大家さんとのお付き合いは、人によって、物件によっていろいろだ。管理会社任せでほとんど面識さえない場合もあれば、家族ぐるみで面倒を見てもらう、というケースもある。

広島県のXさん(30代女性・家事手伝い)がかつて住んでいたアパートでは、大家さんが熱心に住民の世話を焼いてくれた。ところが、問題はその子どもたちで......。

破格の安さのアパート。でも...

10年ほど前、実家を出て一人暮らしをしておりました。

入居したのは、市内の小さなアパートです。繁華街からもそれなりに近くにあったのですが、建物が古いこともあり、相場からすると破格と言っていい安さでした。

すぐ隣にある小さな飲み屋の店主が、大家でした。50代の夫婦と、その息子と娘(私と同年代)の家族4人でお店を営んでいます。いわゆる荒っぽい、コワモテな感じの人たちで、引っ込み思案の私は正直初対面のときから「苦手なタイプだなあ......」。

画像はイメージです(Takashi Yamaokuさん撮影、Flickrより)

実際付き合ってみると、大家夫妻は見た目や喋り方こそ怖いですが、基本的には親切な人たちでした。「Xちゃん、これ持っていきんさい!」とお店の余った料理などをくれるときもあり、一人暮らしの私はずいぶん助かりました。

ただ、息子と娘の方は......。

お風呂に入っている途中にドアをガチャガチャ

とにかく常日頃から、「俺たちが、安い家賃で住ませてやってるんだから感謝しろ」と言わんばかりの態度を取ってくるのです。しかも私の姿を見つけると、「ちょっとこれ運んで」「これ見てて」と、あれこれ用事を言いつけてきて......。

ある日など、近所のスーパーで息子に遭遇したのですが、「ちょっと持っとってよ!」と有無を言わさず、大量の荷物を押し付けられました。戻ってきたのは30分近く後です。ほったらかして帰るわけにもいかず、駐車場で待ち続けたときには、しまいには泣きそうになりました。私はあなたのお手伝いじゃありません!

こんなこともありました。お風呂に入っていたのですが、いきなり玄関のドアをガチャガチャ回す音が聞こえたのです。息子か娘のどちらかだとはすぐに見当つきましたが、入浴中ですから出ていくわけにもいきません。やむを得ず放っておくと、外から娘の声で「X(呼び捨て)ー! おるんじゃろー!」。慌てて窓から顔だけ出すと、「なんですぐ出てこんの! おかずの残りやるからはよ取りに来て!」と怒鳴られました。

苦情を言う相手もなく

このときもそうなのですが、彼らにとっては私の部屋も「自分の家」の一部という感覚らしく。用事があるときにはチャイムを鳴らすでもなく、いきなりドアを開けようとしてくるのも困りものでした......。いつもしっかり鍵をかけていたのでよかったですが、娘ならとにかく息子にそれをされると、瞬間的に背筋が寒くなったのをよく覚えています。

文句を言おうにも、相手は大家の子どもです。結局1年ほど我慢した末、別のアパートに引っ越しました......。

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