現役時代通算525本の本塁打を放った清原和博氏[Getty Images]

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 現役時代ミスタータイガースと呼ばれた掛布雅之氏が、来季から阪神の二軍監督に就任する。掛布二軍監督は、現役時代阪神の4番打者として85年のリーグ優勝、日本一に大きく貢献。

 88年に現役引退した掛布氏は引退後、野球解説者を務めたが、指導者として縦じまのユニフォームを着る機会はなかなか訪れなかった。13の秋季キャンプから阪神で若手を中心に打撃指導を行っていたが、特別職のため背番号およびベンチ登録はなし。野球解説者を継続していた。だが来季から二軍監督に就任し、1988年シーズン以来「31」がグラウンドに帰ってくる。

 そこで、現役時代数々の成績を残しながらプロ野球で指導経験がない大物たちを紹介していきたい。現役時代に掛布氏と名勝負を繰り広げてきた元巨人の江川卓氏も、引退後一度も指導経験がない。怪物と呼ばれた江川氏は80年代巨人のエースとして、80年と81年に2年連続最多勝に輝くなど、現役引退した87年まで8年連続で二ケタ勝利を記録した。引退後は、度々巨人の監督候補に挙げられるも一度も指導者歴はない。

 PL学園高校時代KKコンビと呼ばれた桑田真澄氏と清原和博氏の2人も、引退後指導者経験がない。桑田氏は巨人時代に斎藤雅樹、槙原寛己とともに先発3本柱を形成。故障で苦しんだ時期もあったが、現役通算173勝をマーク。07年にはメジャーに挑戦するも、08年に現役引退。引退後は、東京大学の硬式野球部特別コーチを務めたが、プロ野球界での監督、コーチはない。

 清原氏は現役時代西武、巨人、オリックスの3球団でプレー。黄金期の西武では4番を務め、リーグ優勝、日本一に数多く貢献した。FAで巨人移籍後は、不遇の時期もあったが01年には自己最多の121打点を記録。06年からはオリックスに移籍し、08年に惜しまれながら現役を引退。歴代5位となる通算525本塁打を記録しているが、コーチ、監督として現場復帰はできていない。

 現役時代、数々の実績を残した大物選手たちは、将来再び指導者としてユニフォームを着ることができるだろうか。

【現役時代抜群の実績を残すも、プロ野球で指導者経験がない主な大物】

江川卓

桑田真澄

清原和博

衣笠祥雄

佐々木主浩