連日報道されているFIFA幹部の汚職スキャンダルで、ワールドカップ開催国の選出方法が議論されている。そんな中、出場国のランキングと人口などを組み合わせて投票数を決める斬新な選出方法が、海外のネット掲示板で議論を呼んでいる。

その方法とは、各国の人口から算出された数字と、FIFAランキングのポイントをある数式に当てはめるというもの。例として1位ドイツ(12票)、2位ブラジル(11票)、3位アルゼンチン、コロンビア、フランス(8票)といったように、強豪国でなおかつ人数の多い国に多くの投票数が割り振られることになる。試算では日本が6番目に多い5票を投じることができることになる。

このシステムは、FIFAの会長職選出にも導入可能とされ、「組織的に特定の地域に票が流れることを防ぐ」という利点があるという。

ただしネット上では「結局デタラメな倫理感の中で新しい仕組みを入れたところで、同じような不正を繰返す」などとFIFAの組織そのものへの不信感が根深い。

そのほかにも「FIFAランキング自体が欠陥だらけだから、到底受け入れられない」といった現行の世界ランキング制度への不満、さらに「票数の多い強豪国の好き放題になるのでは?」「また賄賂の温床になるのでは?」と、新たな不正の可能性などから難色を示す意見が多い。

その他にも、コロンビアを例に「強豪国でも人口で発言権が左右されているのは不公平」という声や、今後中国やインドといった人口爆発が予想される新興国が「(実力が伴わないのに)人口数の利を行かして発言権を強めるのでは?」といった懸念点なども指摘されている。