特定のオフィスを持たない勤務スタイル「リモートワーク」のための完全ガイドブック「The Ultimate Guide to Remote Work」
毎朝電車や車でオフィスに行って仕事をする、というスタイルに慣れていると、特定の勤務場所がない「リモートワーク」という働き方は未知のもののように感じられます。ウェブサービス同士の連携ツールを開発している企業「Zapier」は、設立当時からリモートワークスタイルを貫いていて、リモートワークを仕事に取り入れたい人やリモートチームをこれから作りたい人のために、自社の成功や失敗をもとにしたの完全マニュアル「The Ultimate Guide to Remote Work」を公開しています。
https://zapier.com/learn/the-ultimate-guide-to-remote-working/
「The Ultimate Guide to Remote Work」の目次は以下のようになっています。
◆Chapter 1:リモートチームを運用する方法
・Zapierの軌跡
・リモートワーキングを立ち上げるための3つの成功の鍵
・他者から学ぶこと
◆Chapter 2:リモートチーム内で文化を打ち立てる7つの方法
・1. 文化はゲームで遊ぶだけで作られるものではない
・2. 文化とは「どのように働くのか」ということ
・3. 道具を使うことでチームワークが取りやすくなる
・4. 直接会って話すことが重要
・5. 地域のコミュニティに協力すること
・6. 信じることでチームを形作ることができる
・7. タスクを完了させること
◆Chapter 3:リモートチームを雇う方法
・「一流のリモートワーカー」について定義する
・魅力的な求人広告を作る
・リモートで働きたい志願者を探す
・リモートで働くスタッフを雇う
・リモートの労働力を増やす
◆Chapter 4:リモートチームはスタッフの評価に役立つ
・新しいチームメイトを歓迎する
・インプットではなく、アウトプットの量をはかる
・フィードバックを得てチームのことを考える
・自己評価してもらう
・フィードバックをたくさん提供する
・信じること
◆コラム:リモートチーム内のコミュニケーション
◆Chapter 5:チーム内のメールとコミュニケーションを実質的に終わらせる方法
・GitHubは全員が何をやっているのか知るために「チーム」を作る
・Treehouseは重要なニュースを世に出すために作られた
・Automatticは自社開発のブログサービス「P2」を作成
・ZapierはP2のカスタマイズ版を利用中
・チーム内のコミュニケーションを向上する
◆Chapter 6:リモート環境で強いつながりを確立する方法
・リモートで人間関係を結ぶ
・正しいやり方で文章に頼る
・必要なときは自分の意見を主張する
◆Chapter 7:リモートチームの会議の進め方
・会議の時間と頻度
・会議の構成
・なぜ会議が役に立つのか
・会議の規模
◆Chapter 8:リモートチームのための社員旅行の5つの計画手順
・1. 社員旅行に行く理由
・2. 社員旅行で行くべき場所
・3. 社員旅行の日数
・4. 旅行中にするべきこと
・5. 社員旅行の費用
・旅行のフィードバックを得ること
・結論
◆コラム:リモートチーム内で働くということ
◆Chapter 9:リモートオフィスの内装
・Alison Groves氏(カスタマーサポート、テネシー州ナッシュビル)
・Brian Cooksey氏(プラットフォームエンジニア、ミズーリ州コロンビア)
・Bryan Helmig氏(バックエンドエンジニア、カリフォルニア州サニーベール)
・Christopher Peters氏(データ科学者、フロリダ州マイアミ)
・Craig Labenz氏(フルスタックエンジニア、ノマド)
・Danny Schreiber氏(マーケティングリーダー、ネブラスカ州オマハ)
・James Carr氏(システムエンジニア、ミズーリ州コロンビア)
・Jess Byrne氏(カスタマーサポート、ペンシルベニア州クンクルタウン)
・Joe Stych氏(コンテンツマーケティング、メイン州ポートランド)
・Justin Deal氏(フルスタックエンジニア、ミズーリ州マンチェスター)
・Lindsay Brand氏(カスタマーサポート、スペイン・バルセロナ)
・Matthew Guay氏(マーケティング、タイ・バンコク)
・Micah Bennett氏(カスタマーサポート、イリノイ州パラティン)
・Mike Knoop氏(製品・パートナーリーダー、カリフォルニア州サニーベール)
・Rob Golding氏(フルスタックエンジニア、イギリス・ノッティンガム)
・Wade Foster氏(CEO、カリフォルニア州サニーベール)
・考察
◆Chapter 10:リモートチームで素早く作業する方法
・生産性が上がっているか?
・リモートチームのように素早く作業する8つの方法
・1. 受信箱からチーム内のコミュニケーションを抜き出す
・2. 正しい道具を使う
・3. スケジュールを都度変更する
・4. 通勤時間を省く
・5. 会議を中止する
・6. メールを送信する前によく考える
・7. 自分にとってベストな環境を作る
・8. 自分の生産力を認める
・リモートワークのデメリット
・リモートに移行する正しい理由とは
・没頭すること
◆Chapter 11:最適な労働環境を探して生産性を最大限に引き出す方法
・1日の過ごし方
・周囲の環境
・仕事量の調整
◆Chapter 12:異なるタイムゾーンで働く方法
・リモートワークの賛成意見とメリット5つ
・リモートワークの反対意見とデメリット6つ
・リモートワークの賛成意見とメリット5つ
・リモートワークの反対意見と対処方法6つ
・自分の世界を作ること
◆Chapter 13:リモートチームの疲労を避ける方法
・1. ルーチンを作ること
・2. 優位性を保つこと
・3. 限界を設定すること
・4. 短い休憩と長い休憩を取ること
・5. 人とのふれあいに時間をとること
・燃え尽きてはいけない
◆Chapter 14:リモートチームへの感謝
・Automattic
・GitHub
・Basecamp(元・37Signals)
・Treehouse
・Buffer
・Help Scout
・Groove
・Fogcreek
・Stack Exchange
・Wide Teams
・WooThemes
・Popforms
・Scott Hanselman
・Steven Sinofsky
・StatusPages
・iDoneThis
・HubSpot
・Remotive.io
例えばChapter 1の「リモートワーキングを立ち上げるための3つの成功の鍵」では、リモートワークを行う際にコミュニケーションを維持するために役立つノウハウが満載となっており、「Tools」の一例としては以下のようなサービスがあげられています。
・1. Slack
グループチャットやファイル送付ができるサービスが「Slack」です。Zapierの社内ではバーチャルオフィスの役割を果たしているとのこと。
・2. Async
「Async」はZapierの社内製ツールで、ブログとRedditが融合したような機能を備えていて、Slackでは流れてしまう重要なやりとりを行うための、メールソフト代わりのツールとなっています。
・3. Trello
かんばん方式を採用したタスク管理ツールが「Trello」です。Zapierでは、やることを思いついたらいつでもすぐにTrelloに登録したり、サポートセンターの文書を管理したり、重要タスクの進捗を確認したりするのに使っているとのこと。カードを増やしすぎず、各カードの詳細を記入していくことがオススメされています。
Trelloの詳しい使い方は以下の記事から見ることができます。
カードを整理する感覚でToDoリストやメモ帳、複数人でのタスク管理までこなせてしまう「Trello」 - GIGAZINE
・4. GitHub
ソフト開発用のコード共有サービス「GitHub」は、プロジェクト管理に必要なコードをすべて備えているため、Zapierではバグの対処や新機能実装の際にGitHubを活用しているとのこと。
・5. LastPass Enterprise
パスワード管理ソフト「LastPass」の法人向けバージョンが「LastPass Enterprise」で、何百もの存在するウェブサービスのログイン情報を、チームメンバーがすぐに使えるようにするために必須のツールとのこと。
・6. Google Docs
文書ツールの中で「Google Docs」は最も優れているツールのひとつだ、とZapierは評価していて、キーメトリクスの分析や、情報・契約内容を共有するために欠かせないツールということです。
・7. Hackpad
「Hackpad」もGoogle Docsのような文書共有ツールですが、Hackpadの方がシンプルな作りで、社内のちょっとした文書の共有に向いているとのこと。なお、2015年4月にはDropboxがHackpadを買収しています。
・8. GoToMeeting
Zapierではビデオ会議ツールを山ほど試した結果、「GoToMeeting」が最も音質・画質のよいサービスだったとのこと。少人数での通話にはGoogle ハングアウトやSkypeを使うこともあるそうですが、10人以上でビデオ会議をするならばGoToMeetingがオススメのようです。
・9. HelloSign
文書にサインする必要がある時には、Zapierでは電子署名ができるサービス「HelloSign」を使用。これまでのような紙の文書の印刷、記入、スキャンという作業をしなくてすむので重宝しているとのこと。
このようなリモートワークのポイントをまとめた「The Ultimate Guide to Remote Work」は、Zapierのページにアクセスしてブラウザで各コンテンツを読むことも可能ですが、コンテンツをダウンロードしてタブレットやKindleで読むことも可能。ページ下部の「Your email...」にメールアドレスを入力して「Subscribe + Get a Free EBook」をクリック。
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