【TrendDoor】スウェーデンを今夏の選択肢に!
 海外旅行先としてのみならず、自然・歴史・文化的側面から“ある国”の人気が高まるという現象を「ブーム」と呼ぶ。それは単純に渡航者が増えるだけでなく、日本国内にその国の飲食店や雑貨小物、生活様式が溶け込み、日々の生活の一部分を意図的に外国化しようとする日本人の憧れ、国民性をあらわしたものだと言えるだろう。

 突然だがここで断言する。今年はスウェーデンが来る! というかすでに来ている!

 今年2月に西麻布にオープンし、スウェーデンから輸入した天然の氷で店内の全てが作られた「アブソルート・アイスバー 東京」。ストックホルム、ミラノ、ロンドンに続き世界で4店舗目の出店場所に日本が選ばれた。
 4月に千葉県船橋市にオープンした大型家具店「IKEA(イケア)」もスウェーデン生まれ。オープン当日には約3万5千人が訪れ、開店半年以上たったいまでも賑わいを続けている。9月には2号店となる「IKEA 港北」が横浜にオープンする予定だ。
また11月1日より15日まで開催される「スウェーデンスタイル東京2006」は1999年に初開催され今年で5回目を迎える。スウェーデンのクリエイティブワーク、デザイン、ライフスタイルを体験でき、スウェーデン大使館を始めとした都内各所で様々な展覧会やライブ、ワークショップなどが行われる注目のイベントだ。
 そして万国共通のカルチャーといえば音楽。この7月に2度目の来日を果たした男性2人、女性2人のロックバンド「User of a common name」(スウェーデン出身)が生み出す音楽はヘビーなだけでなく北欧特有の哀愁感漂うそのメロディーが多くの日本人リスナーに支持されている。
 「“北欧”というジャンルが確立されているぐらい、日本における北欧ミュージックのマーケットは巨大です。その中でもスウェーデン発の音楽は日本人好みのメロディー、アーティストの親日性もあり非常に人気が高い。実はスウェーデンは世界第三位の音楽大国なんです。これからも要注目の市場ですね」(某レコード会社社員)
 1970年代のABBA、80年代のロクセット、90年代に世界を席捲したエイス・オブ・ベイスやカーディガンズなど、時代ごとにその名をとどろかせたスウェーデン出身のアーティストは非常に多い。

 2006年現在、日本からの直行便は出ていないが、ロンドンやパリ、フランクフルトなどの欧米諸国を経由すれば14〜18時間ほどで現地の空気を吸うことができる。
 「卒業旅行でひとり旅をされた女子大生のお客様もいらっしゃいました。今年に入ってからスウェーデンへ個人旅行をされるお客様は確実に増えていますよ」(某大手旅行代理店社員)
 国旗の青と黄色はそれぞれ湖と輝く太陽をあらわしている。避暑地として考えてもいい、芳醇な自然に癒されるのも結構。遠くてホントにちょっと遠い国スウェーデンへこの夏足を運んでみてはいかがだろう。

筒井健二

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