夏休みより渋谷シネ・アミューズ、シネリーブル池袋ほか全国ロードショー
 どえらい問題作がこの夏、日本に上陸する。コアな映画ファンの耳には、すでに届いているだろう。アメリカ映画『チームアメリカ★ワールドポリス』が、日本公開されるのだ。

 なぜ、"問題作"なのかって? それは、内容があまりに政治的に過激だからだ。それもそのはず、監督はアニメ『サウスパーク』の生みの親、トレイ・パーカーとマット・ストーン。

 『サウスパーク』は、雪深いサウスパークという町を舞台に、スタン、カートマン、カイル、ケニーの4人の小学生が、過激なギャグを連発する凶悪なテレビアニメシリーズだ。全米のケーブルTV局、コメディ・セントラルで放映が始まるや、これが大受け。ついには、全米ケーブルテレビでの史上最高記録を打ち立て映画まで作られた、伝説のアニメーション。

 そんな彼らが作った最新作が、『チームアメリカ★ワールドポリス』なのだ。

 物語を簡単にご紹介すると、主人公は、地球の平和を守るために結成された警備組織「チーム・アメリカ」。彼らは、世界を征服しようと企む独裁者が、テロリストたちに大量破壊兵器を売りさばこうとしていることを突き止める。彼らは、この世界征服計画を阻止するために動き出すのだったが・・・。

 こうして書くと、現実社会をモチーフにした骨太なアクション映画のように思えるが、中身はエログロナンセンスで、問題発言のオンパレード。おかげで人形劇だというのに、日本公開に際してR-18指定をくらう始末。

 同じ過激映画としては、マイケル・ムーア監督の『華氏911』が話題になったが、「チームアメリカ」ではブッシュはもちろん、そのマイケル・ムーア監督をもネタにしている。

 こんな言いたい放題の毒舌映画、あとにも先にもないのでは。だからある意味、必見。ただ、よい子は決して見ないように! 気分を害しても責任は持てませんので、あしからず。(文/verb)

『チームアメリカ★ワールドポリス』公式サイト:http://www.teamamerica.jp/