【動画広告の効果 比較調査】業種別に見る動画広告の「視聴率」と「クリック率」

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世界最大級の動画広告プラットフォームを提供するVideologyは2013年12月、動画広告に纏わる調査をインフォグラフィックスでレポートした「Video Market At-A-Glance」を発表。

その中から、動画広告を実施する上で最も気になる「広告効果」に着目し、「年齢層・業種・デバイス・広告の尺・広告の出稿先媒体」におけるVCR(*1)とCTR(*2)を比較しました。

調査方法

2013年の第4四半期(10月から12月)に、Videologyのプラットフォーム経由で米国に配信された動画広告の総インプレッション数(約32億)を分析

広告効果

*1 VCR (視聴継続率) :動画が開始から何%の部分まで視聴されたかを示す指標

*2 CTR (クリック率):広告がクリックされた回数 ÷ 広告が表示された回数(インプレッション数)

※ 本レポートでは、基準値を100として指標化しています。

年齢層別

オレンジ:VCR / 青:CTR

VCRは全ての年齢層において、35-44歳の年齢層で若干低めの数値となっていますが、大きな差は見られませんでした。

一方、CTRは年齢層が上がるに連れて高くなっていることがわかります。

業種

VCR

業種別に見たVCRでは、金融サービス・エンタメなどが高く、レストランや通信といった業種では、VCRが低いことがわかりました。

CTR

一方でCTRは、旅行・自動車・家電などの比較的高価な商材を扱う業種が高い数値となりました。(調査実施時期が10月〜12月ということもあり、年末に向けた季節需要の高まりも要因のひとつと予想されます)

デバイス

オレンジ:VCR / 青:CTR

まず目を引くのがモバイルデバイスのCTRの高さです。また、VCRでは、日本ではまだ一般的ではありませんが、ネット接続されたTVで高い数値となっています。

広告の尺

オレンジ:VCR / 青:CTR

VCRを見ると15秒の方が高い結果になっていますが、逆にCTRでは30秒の方が高いという逆の傾向が見て取れます。

広告の出稿先媒体

オレンジ:VCR / 青:CTR

出稿媒体別の調査では、ゲーム関連や映画メディアのCTRが突出して高い結果になりました。

また業種別の調査では自動車の動画広告のCTRは高い数値でしたが、自動車関連のメディア内に出稿する動画広告のCTRは決して高くはないという結果になりました。

まとめ

今回の調査結果で興味深いのは、年齢・業種・デバイス・尺・出稿媒体のいずれ切り口でも、VCR(視聴継続率)とCTR(クリック率)は相関関係を持たない(VCRが高いからといって、必ずしもCTRが高くはない)ということです。

理想はVCRもCTRも高いことかもしれませんが、動画広告出稿の目的が「認知」であればVCRがより重要な指標となりますし、「獲得」を目的とする場合はCTRを高める必要があるでしょう。
今回の調査で見られる傾向値を参考に、業種・ターゲットに合わせて、自社が広告を出稿する目的に合わせた動画広告戦略を講じることが重要になりそうです。

[参考]

U.S.VIDEO MARKET AT-A-GLANCE

http://www.videologygroup.com/files/m/research-data/Q4_US_Video_Market_At_A_Glance_%284%29.pdf

Videology Q4 "Video Market At-A-Glance" Report Reveals 35% YOY Growth

http://www.prnewswire.com/news-releases/videology-q4-video-market-at-a-glance-report-reveals-35-yoy-growth-245371811.html