尖閣諸島(中国名:釣魚島)を巡る日本と中国の対立について、中国網日本語版(チャイナネット)は「対立の裏側には、必ず米国の影が見え隠れしており、米国は日本と共同で中国をけん制しようとしているという分析もある」と報じた。

 香港・中国評論通信社によれば、「米国が日本を利用し、中国をけん制するという考えは魅力的だが、中国対抗の政策は米国が中国と付き合ううえで正しい手段とは限らない」とし、米カーター政権上級顧問、ジョージワシントン大学国際関係学教授のアミタイ・エツィオーニ氏の観点を引用し、「米国は中国の脅威を懸念しているが、中国には米国を脅迫しようとする意図はない。むしろ米国と日本の共同対中けん制により、中国を真の敵にまわし、中国を憤らせている」と伝えた。

 エツィオーニ氏は、「日本と共同で中国に対抗することは、米国の負担を軽減させるように見えるが、実際にはこれにより重い負担を背負うことになる。これは中国を激怒させ、中国のナショナリズムを刺激し、中国の軍事費をさらに増加させるかもしれない。米国はこのような手段によりソ連解体に成功したとする人もいるかもしれないが、今や時代は完全に異なる。当時の米国経済は力強く、ソ連は混乱していた。現在の中国は加速する軍拡に対応できるが、米国にはそれが不可能だ」と分析した。(編集担当:米原裕子)