世界的に、フェイスブックなどSNSを活用する動きが際立っている。中国では同国最大の実名制SNS「人人網(レンレンワン)」の注目度が高い。ユニクロなど日系企業も同サイトの活用に努めている。

 全世界で展開しているフェイスブックは、各言語を合計して10月にアクティブユーザーが10億人に達した。一方、「人人網」は9月現在のアクティブユーザーが1億7200万人。中国本土では大学生の95%(約3850万人)が利用しているとされ、「人人網」は中国国内の若年層を中心に極めて大きな影響力をもっていることが分かる。

 「人人網」利用に力を入れている企業は中国系企業だけでない。コカ・コーラ、デル、バドワイザー、ケンタッキーフライドチキン、マクドナルドなど、外資系ブランド/企業も多い。

 各ブランド/企業は、フェイスブックを用いて各言語で展開するキャンペーンを、中国では「人人網」で実施する。日本企業で、「人人網」を大いに活用している企業の1社がユニクロだ。

 ユニクロが「人人網」に公式ページを開設したのは2010年12月。もちろん、中国人ユーザー向けなので「UNIQLO」などのブランド名などを除けば、すべて中国語による表示だ。

 「友だち」数は12月3日現在、18万3410人に達した。夏ごろから反日機運の高まった中国だが、実名制である「人人網」で、ユニクロのページには現在も1日当たり20−30人の登録が続いている。

 ユニクロが「人人網」の公式サイトを開設した大きな目的は、2010年のクリスマス期の来店を促すためだった。

 各店舗に行列ができるなどの効果をもたらし、「人人網」側も、「ユニクロにとって、世界で最も成功した(集客事例)」と評価した。(編集担当:中山基夫)