米国務省スポークスマンは17日、定例記者会見で従軍慰安婦の名称について、米国は日韓両国政府の「慰安婦」と「性奴隷」という2つの用語を併用すると回答した。米国政府が「性奴隷」という言葉を使用することを明らかにしたのは、今回が初めて。韓国の複数のメディアが報じた。

 韓国メディアは、「米国、慰安婦と性奴隷の併用を初公開回答」「米、慰安婦と性奴隷の同時使用」と題し、日本軍慰安婦問題と関連し、米政府が慰安婦と併用で性奴隷の表現を使うことを初めて公に明らかにしたと伝えた。

 米国務省スポークスマンは「場合によっては、慰安婦(comfort women)、時には性の奴隷(sexual slavery)という表現を使用する。性奴隷と慰安婦の表現を併用することを日韓政府に明確に伝えた」と述べた。

 1カ月前には、慰安婦の名称に対し、米国政府の公式立場は曖昧な回答だったが、今回は変化したと指摘。

 また、米国務省は毎年発行する人権報告書でもこの表現を使用しているとし、性奴隷の問題は深刻な人権侵害であることを明示し、米韓や日米の対話でも常にこの問題を提起していると説明した。

 一方、米国政府は竹島問題については、介入しないのが原則だとし、日韓両国と等距離を維持している。しかし慰安婦問題については、深刻な人権侵害だとする性奴隷との見方を明らかにした。これは、日本政府に相当な圧力になるとの見方をする韓国メディアもあった。(編集担当:李信恵・山口幸治)