mario balotelli

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元OASISのギャラガー兄弟がマンチェスター・シティの熱烈なサポーターであることはよく知られているところだが、兄で、現High Flying Birdsのノエル・ギャラガーがBBCのサッカー番組で、シティのマリオ・バロテッリにインタビューをした。BBCのサイトで紹介されているので、どんな様子か見てみよう。
ソファに腰掛けた二人。日頃から、バロテッリは俺のヒーローと呼ぶノエルはうれしそうだ。

マン・シティに入るきっかけはとノエルが聞くと、バロテッリは、「クラブのことは何も知らなかった。マンチーニがいたからだ。彼がいなければ俺はここにこなかった。インテルのアカデミー時代から俺を知っていて、彼のおかげでここまでこれた」とマンチーニ監督を絶賛。それに同意するノエル。そして、インテル時代のモウリーニョとの違いを聞くと、「彼もすごい監督だけど、俺を理解してくれなかった。彼は、誰も俺のことを理解できないって言ったんだ。でも、それは彼に問題があるんじゃないか」ときっぱり。

ノエルが、「今朝の記者会見でもまた、マンチーニ監督は君に大人になってほしいと言ってたよね。俺はそうは思わないけど」と言うと、バロテッリは、「マンチーニがそう言うのなら彼が正しい。俺は21歳でまだ若い。でも、去年よりは大人になったよ」。

「俺は君に大人になってほしくないけどね」と言うノエルに対し、「外から見ると、俺はバカみたいに見えるだろ」とバロテッリ。「君は内気だって言われているよね」とノエルが聞くと、「自分を表に出さない。他人に邪魔されたくないんだ。だから、傲慢と思われるかもしれないけど、そうじゃないんだ」と答えるバロテッリ。

英メディアの標的になりやすいバロテッリについてノエルは、「プレミアリーグの平均的なフットボーラーは君みたいじゃない。君は特別だから、英国のメディアは君はいったいどんなやつだろうと思っていろいろ書きたがる。でも、そんなの気にすることはないさ」と話すと、バロテッリは「俺は気にしてない。何を言うのも彼らの自由だ。俺はフットボーラーだから、俺にとって一番大事なのは日曜日にピッチにいることだから」。

そして、「ユナイテッドとのダービーで”Why Always Me?”と書いたTシャツを着たのはなぜ?」とノエルが聞くと(このエピソードについてはこちらの記事をどうぞ)、「彼らはほんとの俺を知らないから、だから、「なんでいつも俺?」って」。ノエルが「まだ、あのTシャツ持ってるの? 俺ほしいんだけど」と言うと、「イタリアにあるけど、あげるよ」とバロテッリに言われ、「これテレビに映ってるから、証拠になるぜ。すごい、Tシャツもらえるって」と大受けのノエル。

さらに、上記のきっかけとなった火事の話など、数々の新聞の見出しを飾ったエピソードについて真偽のほどを質していくノエル。これは本当だといいなと思うよと言いながら聞いたのが……
N:お母さんからJohn Lewis(デパート)でアイロン台を買ってきてくれと言われて、スクーターと卓球台を買ったってほんと?
B:それはほんと。でも卓球台じゃなくて、トランポリンだけど。
N:スクーターにトランポリン! マンチーニに知られたら怒られるだろう。
B:監督は知ってるよ。なんで怒ると思うの?
N:だって、ケガしたら困るじゃないか。
B:スクーターでケガなんかしないさ。
N:ヘルメットかぶる?
B:かぶるよ。
N:いや、かぶんねえだろ?
B:まあね。(笑)

さらに、マンチェスター出身の有名バンドの話題になって、OASISだけは知っていると答えるバロテッリに喜ぶノエル。
N:ロッカールームではどんな音楽を聴いているの?
B:R&Bかヒップホップ。
N:誰もOASISかけないの?
B:うん、かけないと思う。
N:CDあるからあとで聞いてよ。

辛辣なコメントで有名なノエルだが、バロテッリにはぞっこんで、ライブショウでもたびたびバロテッリに曲を捧げている。そんな愛情あふれるやりとりは、確かに我々の知らないバロテッリを垣間見せてくれるようだ。

最後にノエルは、「プレミアリーグの選手は退屈なんだ。だけど、バロテッリ、君は違う。君を見てるとうれしくなるんだよ」とインタビュー締めくくった。

【野間けい子】

[photo by Andrew Winning / Reuters]